バクスター (製薬会社)

バクスターインターナショナルの概要

バクスターインターナショナルインク（Baxter International Inc.）は、アメリカのイリノイ州ディアフィールドに本社を置く医療関連の大手企業であり、特に医薬品と医療機器の分野で国際的に展開しています。1931年に創業し、当初は輸液メーカーとしてスタートしました。現在はニューヨーク証券取引所に上場し、全世界で約50,000人の社員を擁し、2017年の売上高は106億ドルに達しています。日本には1969年から進出しており、バクスター株式会社として国内市場での活動を行っています。

事業内容と製品構成

バクスターの事業は多岐にわたりますが、主に以下の3つの領域に分類されます。

1. 透析製品事業
- 腹膜透析（PD）と血液透析に関連した製品やサービスの提供。
2. ホスピタルプロダクト事業
- 医療機関向けの器材やサービスを展開。
3. アドバンスサージェリー事業
- 高度な外科手術に関連する製品。

日本法人であるバクスター株式会社は、これらの領域において特に腹膜透析や血液透析、急性血液浄化の分野で多くの製品を取り扱っています。

主要製品

腹膜透析関連製品

• - 腹膜透析液

- レギュニール、ダイアニール-N、ダイアニール、エクストラニールなど、多様な種類の透析液を提供。

• - 腹膜透析システム

- 自動腹膜灌流装置「かぐや」と「ゆめ・ゆめプラス」など。
- 治療計画プログラム「シェアソース」も含まれます。

• - CAPDシステム

- ツインバッグや「くり～んフラッシュ」といった製品を提供。

薬剤投与と麻酔関連製品

• - バクスターインフューザー

- 携帯型のディスポーザブル注入ポンプ。

• - 吸入麻酔剤

- スープレン吸入麻酔液が含まれています。

血液浄化装置

• - プリズマフレックスシステム

- 最新の血液浄化技術を備えた装置。

• - 持続緩徐式血液濾過器セプザイリス

- 先進的な血液浄化技術を採用した製品。

止血材

• - フロシール

- 吸収性の局所止血材。これらは、特に緊急時の止血に役立ちます。

バクスターの歴史

バクスターの日本における歴史は、1969年に米国のバクスター・トラベノール社と住友化学が設立した日本トラベノール株式会社から始まります。その後、いくつかの重要なマイルストーンを経て企業としての成長を遂げてきました。例えば、1985年にトラベノール株式会社に社名を変更し、1988年にはバクスター株式会社として現在の名称に改名しました。

2000年代に入ると、腹膜透析関連の革新的な製品が多数発売され、治療の質を向上させるための取り組みが続いています。また、2015年には血液製剤などのバイオサイエンス事業が分社化され、バクスアルタとして新たな道を歩み始めました。

最近の展開

近年では、自動腹膜灌流装置「かぐや」や、血液浄化装置プリズマフレックスシステムなどの先進的な製品が導入され、医療の質の向上に寄与しています。バクスターは、これからも革新を追求し、世界中の患者に貢献することを目指しています。

バクスターは、医療分野における技術の最前線をリードする企業として、さらなる成長を続けていくことでしょう。

もう一度検索