バクー国立大学

バクー国立大学の概要

バクー国立大学（Bakı Dövlət Universiteti）は、アゼルバイジャンの首都バクーに位置する、国内で最も古い大学です。1919年に設立されて以来、アゼルバイジャンの教育界で重要な役割を果たしてきました。この大学は、幅広い学問分野を提供し、国内外の学生が多様な知識を学ぶための場となっています。

歴史の歩み

バクー国立大学は、1919年の9月1日にアゼルバイジャン国民議会の決定により創立されました。この当初、大学には歴史文献学部、物理数学部、法学部、医学部の4学部が設立され、1094人の学生が在籍していました。初代学長には、外科医のヴァシリス・ラズモフスキーが就任しました。

1930年には、政府による高等教育機関の再編が行われ、高等教育研究所（The High Pedagogical Institute）に改編されましたが、1934年に大学は再建され、元の地位を取り戻しました。その後、1959年には設立40周年を迎え、13の学部を持つ規模に成長しました。この時期に医学部と経済学部は、それぞれアゼルバイジャン医科大学とアゼルバイジャン国立経済大学として独立しました。2021年現在、バクー国立大学は16の学部を抱え、教育の場としてさらなる発展を遂げています。

2019年には創立100周年を迎え、国内外でさまざまな記念リイベントが行われました。大統領令により、100周年を祝して113名に対して記念賞が授与されました。このように、バクー国立大学は長い歴史を持ち、常に進化・成長を続けています。

教育研究と学部の紹介

現在、バクー国立大学は多様な学部を設置しています。具体的には、応用数学・経済人工頭脳学部、物理学部、機械数学部、化学部、生物学部、エコロジー土壌学部、地球科学部、地理学部、歴史学部、言語学部、国際経済学部、ジャーナリズム学部、法学部、東洋学部、社会心理学部、司書情報学部が存在します。これらの学部は、様々な学問分野にわたる専門知識と技能を学生に提供しています。

大学内にはいくつかの研究所も設けられており、応用数学科学研究所や理論物理学問題研究所などが、さらに深い研究活動を支援しています。

また、バクー国立大学は旧ソ連構成国や東欧諸国、中東諸国の大学との提携や協力が盛んであり、国際的な交流を促進しています。特に2000年には、東洋学部に日本語講座が開設され、アゼルバイジャン国内で日本文化や日本語を学べる唯一の高等教育機関として、日本語教育の中心的な役割を果たしています。

著名な卒業生

バクー国立大学は、多くの著名な卒業生を輩出しています。中でも、アゼルバイジャンの政治に深く関わったアブルファズ・エルチベイやヘイダル・アリエフが第2代、第3代大統領を務めました。また、1962年にノーベル物理学賞を受賞した物理学者のレフ・ランダウもこの大学の出身です。さらに、ギュルセル・イスマイルザーデは、駐日アゼルバイジャン共和国特命全権大使として国際舞台でも活躍しています。

このように、バクー国立大学はアゼルバイジャンの教育だけでなく、政治や文化の分野においても影響を持つ機関として、その存在感を示し続けています。

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