バケルノ小学校 ヒュードロ組

バケルノ小学校 ヒュードロ組

『バケルノ小学校 ヒュードロ組』は、NHK教育テレビジョン（現Eテレ）で放送された人形劇で、小学校2年生向けの道徳番組です。副音声は茶風林が担当しました。この番組は、前身である『あつまれじゃんけんぽん バケルノ小学校物語』から発展したもので、両番組について解説します。

概要

2001年度から「あつまれじゃんけんぽん」内で放送されていた『あつまれじゃんけんぽん バケルノ小学校物語』が、2003年度に単独番組として独立し、『バケルノ小学校 ヒュードロ組』と改題されました。同時に、主題歌も番組独自のものに変更されました。

小学校向けの人形劇道徳番組としては珍しく、人間を主人公に据えている点が特徴です。また、他の登場人物のほとんどが妖怪であるという点も、番組のユニークな魅力を際立たせています。

2008年度で番組は終了し、後番組は設けられず、小学校1年生向けの道徳番組『ざわざわ森のがんこちゃん』が小学校2年生にも対象を拡大して放送されることになりました。

2017年6月24日には『お願い!編集長』で「友だちになろうよ（2005年4月5日放送）」が再放送され、2023年10月13日から11月10日まで『Eテレタイムマシン』で2001年度の第1回から第4回が再放送されました。

放送時間

放送時間は、いずれも日本時間です。

あらすじ

小学2年生のくらまノビローは、両親の仕事の都合でアフリカへ行くことになり、父親の幼馴染みであるオバケタウンに住むオテングの家に預けられます。しかし、オテングをはじめとする町の住人は、みんなお化けでした。ノビローは、お化けたちとの奇妙な共同生活の中で、様々な経験をしていきます。

登場人物

バケルノ小学校

くらまノビロー
声 - 折笠愛
本作の主人公。オバケハイツの30階に住む、お調子者の人間の男の子です。好奇心旺盛で行動力がありますが、危ない場所に飛び込んだりして周囲を困らせることもあります。遅刻や宿題忘れの常習犯で叱られることも多いですが、正義感も強く、困難に立ち向かう勇気も持ち合わせています。サッカーとカレーの肉が好きで、ピーマンが苦手です。
沼野三太（ぬまの さんた）
声 - 堀絢子
河童の男の子で、ノビローの親友です。沼野団地に住んでいて、泳ぎが得意で優しい性格です。話し方がゆっくりで、「〜（間を開けてから）だ」と話します。
木下マッシュ（きのした マッシュ）
声 - 本井えみ
三太の友達のお化けキノコです。じめじめした場所に住んでいます。祖父はムッシュ。猛毒の胞子を操り、相手を攻撃したり拘束したりできます。元々は森に生えていて移動できなかったのですが、ノビローたちが鉢に植え替えたことで学校へ行けるようになりました。普段は丁寧な言葉遣いをしますが、胞子を出す時に性格が豹変することがあります。ノビローのことは「ノビローさん」と呼んでいます。
北狐びゃっこ（きたきつね びゃっこ）
声 - 渡辺菜生子
化け狐の女の子。父親は警察官です。しっかり者で、細かいところが気になる性格です。好物はいなり寿司です。
ねむりミーコ
声 - 高田由美
化け猫のお嬢様で、丁寧な言葉遣いをします。「ねむり屋敷」という立派な家に住んでいます。おっとりしていますが、ノビローと同様に行動的で、学校に遅刻することもあります。
冬田雪乃丞（ゆきのじょう）、雪乃進（ゆきのしん）
声 - 緒方賢一、久村栄子
200年間冬眠していた雪男の兄弟で、通称「雪ん子ブラザーズ」です。赤い髪飾りが兄、緑が弟です。古風な言葉遣いをし、語尾に「御座る」をつけます。毛深く、怪力と氷雪を操る能力を持っていますが、暑さに弱いです。
お七
声 - 日髙のり子
2005年度から転校生として登場したろくろ首の女の子です。恥ずかしがり屋で、驚くと首が伸びます。
ヒュードロ・オキク先生
声 - 日髙のり子
ノビローたちのクラス担任です。普段は美人で優しい淑女ですが、激怒すると般若のような恐ろしい顔になります。割れた皿を数えて怒ることもあります。
ブンブク校長
声 - 緒方賢一
バケルノ小学校の校長で、種族は豆狸です。高齢で神通力を持っていますが、温厚で怖がりな性格です。しかし、いざとなると勇気を振り絞って行動します。「ゾゾ〜ン」が口癖です。
ノッペラさん
声 - 柴本浩行
バケルノ小学校の給食を作る調理師です。カンフーの達人で、高速で調理をします。「ウォアァチョチョチョチョチョチョ」という奇声を発しながら調理し、「ウォワッチャォウ！」と叫びます。食材の調達も自ら行います。
鉄仮面
声 - まじかるぱぱ
バケルノ小学校の校医です。鎧の幽霊です。

オバケタウンの住人

カラス・オテング
声 - 富田耕生
烏天狗の大工で、ノビローの父親の幼馴染みです。熱血漢で、ノビローを実の息子のように思っています。
カラス・メテング
声 - 久村栄子
オテングの妻で、働き者です。ノビローを実の息子のように思っています。
カラス・コテング
声 - 日髙のり子
オテングとメテングの子供で、赤ん坊の女の子です。ノビローを慕って付いて回ります。
鬼の実
声 - 富田耕生
オテング宅の鉢植えで管理されている、喋る植物です。物知りですが、少し小うるさいです。ノビローをからかうこともあります。
ミーコのばあや / カトリーヌ
声 - 柴本浩行
ねむり家に仕える使用人で、ミーコの教育係です。厳しいですが根は優しく、実は新聞にレビューを寄稿する人物です。
バケビニ店長
声 - 緒方賢一
お化けのコンビニ“バケビニ”の店長です。黄色くて丸いものを見ると変身してしまう体質で、月に向かって吠えると元に戻ります。
シーツおばけ
声 - 本井えみ
白い布を被った、ステレオタイプのお化けのような姿をしています。時間を教えたり、宅配をしたり、災害現場のレポーターもします。

その他

カタカタきのこ
カスタネットのように音が鳴るキノコです。
ランプ虫
蛍のように光る虫です。雪山に生息しています。

解説

声 - 茶風林

放送リスト

「ほのぼの村のウータン」までの制作体制を引き継ぎ、「あつまれじゃんけんぽん」時代は2002年度を初年度の再放送としていました。「ヒュードロ組」以降は3年間にわたり新規制作分を毎年制作していましたが、2005年度で終了しました。最後の3年間は再び2003年度から再放送されました。

バケルノ小学校物語

バケルノ小学校 ヒュードロ組

スペシャル

スタッフ

原作・脚本 - 柏葉幸子
キャラクターデザイン - 鈴木志保
音楽 - 比呂公一
音楽制作 - モッシュ
人形操作 - 朝丘麻友美、磯辺美恵子、おかの公夫、梶野由紀子、川口英子、日下永、佐久間治、佐藤文子、清水正子、高橋弘一
人形指導 - 佐藤東
人形美術 - 大森孝
人形制作 - スタジオ・ノーヴァ

主題歌

「涙のテレパシー」作詞・歌：ヤドランカ / 作曲：[比呂公一]
『あつまれじゃんけんぽん』時代の1997年度（『ほのぼの村のウータン』）に作られたテーマ曲をそのまま使用。『ほのぼの村のウータン』時代の2バージョン（1997年度・1999年度）とは異なるアレンジになっています。
「バケルノ小学校校歌」作詞：[柏葉幸子]] / 作曲：比呂公一 / 歌：[[あがた森魚]
『あがた森魚の世界史B#7 シングルB面等/コンピレーション収録集』にてCD化

脚注

外部リンク

バケルノ小学校ヒュードロ組 - NHK放送史
* スタジオ・ノーヴァ（人形制作）

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