バジリカータ州

バジリカータ州：南イタリアの隠れた宝石

バジリカータ州は、イタリア共和国南部に位置する州で、その州都はポテンツァです。地理的には、イタリア半島の「土踏まず」から「踝」にかけての地域に相当し、イオニア海とティレニア海に面しています。北と東はプッリャ州、南はカラブリア州、西はカンパニア州と隣接しています。

地理と主要都市

州都ポテンツァは、州の北西部の内陸に位置し、主要都市としては、他にマテーラ、ピスティッチ、メルフィ、ポリコーロなどがあります。州全体はアペニン山脈によって起伏に富んだ地形を形成しており、最高地点はモンテ・ヴルトゥレの1,326mです。

ポテンツァ（ポテンツァ県）：約68,000人
マテーラ（マテーラ県）：約61,000人
ピスティッチ（マテーラ県）：約18,000人
メルフィ（ポテンツァ県）：約18,000人
ポリコーロ（マテーラ県）：約16,000人

歴史

バジリカータ州は、古代にはルカニアと呼ばれ、マグナ・グラエキアの一部でした。沿岸部はギリシャ植民地の支配下にありましたが、後に古代ローマ人に征服されました。その後、ビザンチン帝国の支配を経て、11世紀にはノルマン人によって征服されました。アラゴン人やスペイン人の支配を経て、ブルボン朝の両シチリア王国の一部となり、1860年に統一イタリア王国に併合されました。

文化と観光

バジリカータ州には、マテーラの洞窟住居というユネスコの世界遺産があります。この洞窟住居は、先史時代から人が住み続けており、その独特な景観は訪れる人々を魅了します。また、州内には多くの中世の教会や城が点在し、豊かな歴史と文化を感じることができます。

言語

バジリカータ州では、イタリア語の他に、地域独特の方言が話されています。これらの言葉は、地域の文化とアイデンティティを色濃く反映しています。

スポーツ

サッカーはバジリカータ州で人気のスポーツであり、いくつかのプロサッカークラブが存在します。

交通

州内にはピスティッチ空港があり、空の便も利用できます。また、鉄道やバスなどの公共交通機関も整備されており、州内の移動は比較的容易です。

著名な出身者

バジリカータ州は、多くの著名な人物を輩出しています。

ヒッパソス：紀元前5世紀の数学者。
ホラティウス：古代ローマの詩人。
カルロ・ジェズアルド：16-17世紀の貴族であり作曲家。
フランチェスコ・サヴェリオ・ニッティ：19-20世紀の経済学者・政治家、イタリア王国首相。
エミリオ・コロンボ：20-21世紀の政治家、イタリア共和国首相・欧州議会議長。

結び

バジリカータ州は、その美しい自然、豊かな歴史、そして独特な文化を持つ魅力的な地域です。まだ観光地としてはあまり知られていませんが、訪れる人々には忘れられない体験を提供してくれるでしょう。

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