プッリャ州

プッリャ州の概要

プッリャ州（イタリア語: Puglia）は、イタリア半島の南東部に広がる州で、州都はバーリです。この地域は、イタリアの「ブーツ」に見立てた場合、その「かかと」に相当し、サレント半島が南東に突き出しています。プッリャ州は東はアドリア海、西はカンパニア州、南はバジリカータ州と接しており、その面積は約19,358平方キロメートルで、南部イタリアでは最も広い州の一つです。

地理

プッリャ州は、海に囲まれた肥沃な地形が特徴であり、古代から穀倉地帯として知られています。山岳はほとんど見られず、州全体での山地の占める面積はわずか1.5%です。北西部にはガルガーノと呼ばれる突出した地域があり、その中には州の最高峰であるカルヴォ山（1,065m）があります。また、州中部にはムルジェと呼ばれるカルスト台地が広がり、南部のサレント半島も平野が広がっています。気候は乾燥気味で、特に川は少なく、主に地下水が利用されています。

歴史

この地域は古くから人々が住んでおり、紀元前8世紀にはギリシャ人が移住し、その後もローマ帝国、東ローマ帝国、ノルマン人などさまざまな文化が交錯しました。特に、ローマ時代には地域の重要性が増し、農業の発展が見られました。中世には、ノルマン人やホーエンシュタウフェン家が支配し、特にフリードリヒ2世のもとで繁栄しました。

人口と主要都市

プッリャ州には、バーリ、ターラント、フォッジャ、アンドリアなどの大都市があります。特にバーリは州の中心都市で、経済や文化の中心でもあります。他の主要都市もそれぞれ魅力ある歴史や文化を持ち、地域の観光地として訪れる価値があります。2030年時点での州人口は約4百万人と推定されています。

言語と文化

プッリャ州では、標準イタリア語のほかに多くの方言が話されています。特に、サレント半島ではシチリア語に基づく方言が広がっているほか、ギリシャ語の一種であるグリコ語や、アルバニア語系のアルバレシュ語も存在します。これらの言語は、地域の多様な文化や伝統を反映しています。

食文化

プッリャ州の料理は、豊かな農産物に支えられた地元の特色を示しています。特に、オレッキエッテという形状のパスタや新鮮な海鮮料理、オリーブオイル、地元のワインが有名です。また、パンツェロッティなどのスナックも人気があります。

観光名所

プッリャ州には、美しいビーチや歴史的遺産、世界遺産に登録されているアルベロベッロのトゥルッリやカステル・デル・モンテなど、多くの観光スポットがあります。観光客は、自然の美しさと歴史的背景を楽しむことができます。

交通

州内には、バーリ国際空港や複数の鉄道路線が整備されており、観光客が訪れるのに便利な環境が提供されています。また、州内には数つのプロサッカークラブが活動しており、スポーツの面でも賑わっています。

このように、プッリャ州は豊かな歴史と文化、自然環境を有した地域であり、多くの人々にとって魅力的な訪問先となっています。

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