バッショー (潜水艦)

バッショー (USS Bashaw, SS/SSK/AGSS-241)

概要

USSバッショー（SS-241）はアメリカ海軍の潜水艦で、ガトー級に属する一隻です。艦名は北米原産のナマズ、フラットヘッド・キャットフィッシュから名付けられました。その歴史は、太平洋戦争時代における数々の重要な哨戒任務において輝かしいものであり、多くの戦功を挙げています。

艦歴

起工から就役まで

「バッショー」は1942年12月4日にコネチカット州のエレクトリック・ボート社で起工し、1943年7月25日に進水しました。艦長リチャード・E・ニコルズ少佐の指揮のもと、1943年10月25日に正式に就役します。その後、キーウェストでの訓練を経て、パナマ運河を通過し、1944年3月にはニューギニアのミルン湾に到達しました。

第1、第2、第3の哨戒 (1944年)

最初の哨戒は1944年3月10日に実施され、ミンダナオ海およびパラオ方面に向かいました。3月21日、「バッショー」はパラオ沖で目標を発見し、魚雷を発射。1隻の輸送船を沈める戦果を上げました。続いて、4月にはダバオ湾で日本艦隊の出撃を待機するなど、高度な戦術を展開しました。5月にはブリスベンに帰投し、次の哨戒に備えました。

第2回目の哨戒では、またもやダバオおよびハルマヘラ島近海に向かい、新たな敵船を攻撃。特に注目されたのは、6月25日に行われた輸送船団への攻撃でしたが、この時も日本艦隊は現れず、実際の戦果は限られていました。

第4、第5、第6の哨戒 (1944年10月 - 1945年4月)

1944年10月27日から始まった4回目の哨戒では、南シナ海に向かいました。この時、バッショーは他の潜水艦と連携して行動。11月21日には輸送船団を攻撃し、魚雷で1隻を撃沈しました。更に、12月に入ると艦隊を発見するも、攻撃に移ることはなく、情報収集に徹しました。

1945年1月には5回目の哨戒を実施し、日本艦隊に遭遇。その後、複数の目標に対し、魚雷や砲撃での攻撃を行い、戦果を上げました。さらに、3月にはダナン近海で重要なタンカーを撃沈し、日本の燃料供給に大きな打撃を与えました。

戦後と艦の運命

1945年の戦争終結後、バッショーは不活性化し、予備役となりましたが、1951年には再就役し、活動を再開しました。その後も数度の艦種変更を経て、冷戦時代の緊張の中でも任務を続けました。最終的に、1969年に退役し、1972年に解体される運命を辿りました。

戦功と評価

「バッショー」はその任務の中で、合計3隻の日本商船を沈め、その総トン数は19,269トンに達しました。また、多数の小型艇も撃沈し、その戦功から5個の従軍星章を授与されました。特に、第二次世界大戦及びベトナム戦争における功績が評価されています。彼女の活動は多くの戦略に影響を与え、アメリカ海軍にとって重要な戦力となりました。

最終的に、「バッショー」はアメリカ海軍の歴史の中で特筆すべき潜水艦の一つとして記憶されているのです。

もう一度検索