バッターズ彗星

バッターズ彗星とは

バッターズ彗星（Comet BATTeRS）は、2001年に日本で発見された短周期彗星です。仮符号はC/2001 W2とされています。この彗星は、約76年の周期で太陽の周りを公転していることがわかっています。

発見の経緯

バッターズ彗星は、岡山県美星町（現在の井原市）にある美星スペースガードセンターで実施されていた小惑星観測プロジェクト（BATTeRS）によって発見されました。2001年11月21日、浅見敦夫氏らのチームが、口径25cmの反射望遠鏡とCCDカメラを用いてヘルクレス座を撮影した画像の中に、13.8等級の新彗星を発見しました。観測された彗星のコマの直径は30秒角、尾は30秒角の長さで、東南方向に移動していることが確認されました。発見後、速やかに仮の軌道が計算され、彗星であることが確認されました。

その後、各地で確認観測が行われ、11月23日に日本スペースガード協会の取り決めに従い、発見者個人の名前ではなく、プロジェクト名から「バッターズ彗星」と命名されました。

出現と軌道

バッターズ彗星は、発見から約1ヶ月後の12月23日に近日点を通過しました。発見された11月から12月にかけては、12等級から14等級の明るさで観測されました。彗星は見かけ上太陽に接近し南下したため、12月30日には一旦観測が途絶えましたが、半年後の2002年6月に南半球で再び観測されました。この時の明るさは18等級前後で、同月上旬には観測されなくなりました。

これまでの観測結果から、バッターズ彗星は周期76年の短周期彗星であることが判明しています。次回の回帰は2076年10月27日頃と予測されています。

関連情報

詳しい情報については、以下の資料をご参照ください。

『天文年鑑2003』 誠文堂新光社
[JPL Small-Body Database]]: [C/2001 W2
[小惑星センター]]: [バッターズ彗星
吉田誠一のホームページ
* [アストロアーツ]]: [浅見さん等、新彗星を発見 (NAOニュース)

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