バナナの涙

バナナの涙

「バナナの涙」は、うしろゆびさされ組の2枚目のシングルとして、1986年1月21日にリリースされました。発売元はキャニオンレコードです。この楽曲は、人気アイドルグループ「おニャン子クラブ」との関連が深く、彼らのメンバーがコーラスとして参加しています。特に、A面とB面の両方におニャン子クラブのメンバーが関与しており、B面の「あぶないサ・カ・ナ」には、メンバーの喋り声を間奏に挿入するというユニークな試みも見られます。

楽曲の作曲は、初期のチェッカーズの楽曲を多く手がけた芹澤廣明が担当しており、特に「バナナの涙」は、そのキャッチーなメロディと歌詞で多くのファンの心を掴みました。この曲は、うしろゆびさされ組にとって初めてオリコン1位を獲得した作品であり、同時に最大のヒットシングルとなりました。後にリリースされた「かしこ」までの5作連続でオリコン1位を達成したことから、その影響力は計り知れません。

収録されている「バナナの涙」は、聴く人に強烈な印象を与えるエンディングテーマで、CX系のアニメ『ハイスクール!奇面組』のエンディングで使用されています。このエンディングテーマでは、特に2番の歌詞が流れる仕様となっています。

B面の「あぶないサ・カ・ナ」は、作詞を沢ちひろ、作曲・編曲を芹澤廣明が手掛けており、これもまたアニメ『ハイスクール!奇面組』の挿入歌として多くの人に親しまれています。この曲は、うしろゆびさされ組のシングルの中で、唯一秋元康や後藤次利以外のメンバーによる作詞・作曲の作品という特長があります。

リリース後、この楽曲はテレビ朝日特撮ドラマ『仮面ライダーキバ』の第7話でも使用され、当時の雰囲気を感じさせる要素を持っています。また、2008年には矢島美容室の第2弾シングル「SAKURA -ハルヲウタワネバダ-」の最後のフレーズにこの曲の歌詞が引用されるなど、その存在感は今なお続いています。

この曲はさらに、浜田翔子によるカバーや、テニスの王子様キャラクターソングとしてのバージョン、MEGによるカバーアルバムなど、多様なアーティストにより再解釈され、多くの新しいリスナーに届いています。

「バナナの涙」は、その時代を象徴する楽曲として、また、うしろゆびさされ組のアイドルとしての歴史とも密接に結びついている重要な作品です。聴くたびに、ノスタルジーを感じつつも新しい発見を与えてくれるこの曲は、今もなお多くの人に愛され続けています。

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