バリー (DD-248)

USS Barry (DD-248/APD-29) の艦歴

USS Barryはアメリカ海軍の駆逐艦で、クレムソン級に属する一隻です。この艦名は、アメリカ独立戦争で功績を残したジョン・バリー代将の名に由来しています。バリーは二代目の艦として、歴史的な役割を果たしました。

建造と初期の活動

バリーは1919年にニュージャージー州カムデンのニューヨーク造船所で起工され、1920年に進水。その後、1920年に就役します。就役後は、大西洋艦隊に編入され、しばらくの間は予備艦の状態にありましたが、1921年からは様々な活動を展開しました。特に、偵察艦隊第14駆逐部隊に加わり、陸軍の世界一周飛行計画を支援するなど、多様な任務をこなしました。

1925年には太平洋での戦闘艦隊演習に参加し、その後も演習や定例任務を続けていました。1933年には再びノーフォークで就役し、サンディエゴに向かいました。その後、大西洋や太平洋での様々な任務を経て、1940年に第二次世界大戦勃発後には中立パトロールに従事しました。

大西洋の戦い

アメリカが大戦に参戦すると、バリーは護衛任務やUボートとの交戦に参加しました。1942年から1943年にかけて、多くの輸送船団の護衛を行い、特に北大西洋ではUボートを討ち取る戦果を上げました。

1943年7月から11月には、バリーは対潜掃討部隊に配属され、特に護衛空母カードを主力とする任務で活躍しました。この時期には複数のUボートを撃沈し、名を馳せました。

高速輸送艦への転換と沖縄戦

1943年末、バリーは高速輸送艦に改装され、APD-29の艦番号が付けられました。改装後、バリーは南フランスでの反攻作戦に参加し、上陸部隊を配置する重要な役割を担いました。これに続き、西地中海での護衛任務を遂行し、1944年12月にはアメリカに帰還しました。

続いて太平洋に移動し、沖縄周辺での哨戒任務に従事しましたが、1945年5月25日、バリーは日本軍の特攻機による攻撃を受けました。艦は大きな損傷を受け、艦長は艦を放棄する決定をしました。その後、他の艦艇によって消火作業が行なわれましたが、被害は甚大でした。

5月28日、バリーは曳航されて慶良間諸島に向かいましたが、損傷が大きく復旧は不可能と判断されました。その後、再び特攻機による攻撃を受け、最終的に1945年6月22日に沈没しました。

戦歴と功績

バリーは第二次世界大戦において多くの任務を遂行し、第21.14任務群での功績によって殊勲部隊章や4個の従軍星章を受章しました。彼の歴史は、戦争の壮絶さとその中での艦艇の役割を物語っています。バリーの物語は、海軍の誇りと耐久性を象徴するものであり、今なお多くの人々に記憶され続けています。

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