バリーカレボー

バリーカレボー社は、スイス・チューリッヒに拠点を置く、カカオ豆とチョコレート製品を専門とする多国籍企業です。1996年、ベルギーの老舗チョコレートメーカー、カレボー社と、フランスの有力カカオ生産・加工企業、カカオ・バリー社の合併によって設立されました。スイス証券取引所にも上場しており、グローバルな規模で事業を展開しています。

設立以来、バリーカレボー社は積極的な事業展開を続けてきました。1998年には株式を上場、その後も海外企業の買収や新工場の建設を積極的に行い、事業規模を拡大してきました。2007年にはアメリカ東海岸に拠点を置く食品加工会社を買収し、北米市場への進出を強化。翌年には中国・蘇州に生産工場を設立し、アジア市場への進出も加速させました。2013年にはアジアとラテンアメリカ地域における成長戦略の一環として、Petra Foods Ltd.を買収し、これらの地域での事業基盤を確固たるものにしました。

バリーカレボー社の事業は、チョコレートやカカオ豆製品の製造・販売にとどまりません。世界中の菓子メーカー、ショコラティエ、パティシエ、そしてパン屋など、幅広い食品業界の顧客に対して、製品の提供に加え、製品開発、加工技術、トレーニング、マーケティングに至るまで包括的なサービスを提供しています。顧客企業の製品開発や品質向上を支援することで、食品業界全体の発展に貢献していると言えるでしょう。

日本においても、バリーカレボー社は重要な役割を担っています。日本法人のバリーカレボージャパン株式会社は2004年に設立され、2007年には森永製菓と長期的な供給計画に関する合意を締結、戦略的パートナーシップを構築しました。2008年には森永製菓の尼崎工場を買収し、日本国内での生産拠点を確保。その後、2013年には群馬県高崎市に新工場を建設し、生産拠点を移転しました。高崎工場は、最新鋭の設備を導入し、高品質な製品の生産体制を構築しています。

東京の大崎ウィズタワーには、営業オフィスに加え、チョコレートに関する知識や技術を学ぶことができる「チョコレートアカデミー」も開設しています。チョコレートアカデミーは、日本の菓子業界のプロフェッショナルを育成し、日本のチョコレート文化の発展に貢献する重要な役割を担っています。講習会やセミナーなどを通して、日本の菓子業界の技術向上に寄与しています。

バリーカレボー社は、高品質なカカオ豆とチョコレート製品の提供、そして顧客への包括的なサービス提供を通じて、世界中の食品業界に貢献し続けています。これからも、イノベーションを追求し、チョコレート業界をリードする企業として、更なる発展が期待されます。

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