バルクル・カザフ自治県

バルクル・カザフ自治県について

バルクル・カザフ自治県は、新疆ウイグル[[自治区]]の北東部、クムル市に位置する自治県です。この地域はカザフ族による自治が行われており、中国国内における3つのカザフ自治県の一つです。北はモンゴルと国境を接しており、その国境線は313.4キロメートルに及びます。

地理と気候

バルクル・カザフ自治県は、山地が県全体の66%を占めるという特徴的な地形を持っています。この地形は「三峡両盆」と称され、新疆の地形の縮図とも言われています。気候は温帯大陸性冷涼乾燥気候であり、ステップ気候に属します。平均海抜は1650メートルで、年間を通じて気温の変化が大きく、冬は非常に寒く、夏は比較的涼しい気候です。年平均気温は1℃で、最高気温は35℃、最低気温は-43.6℃まで下がることもあります。降水量は年間約200ミリ程度で、蒸発量が多いのが特徴です。

歴史

バルクル・カザフ自治県は、1954年10月1日に自治県として設立されました。

経済

この地域の経済は、資源型工業、農牧業、観光業が中心です。農業では、ジャガイモ、大路菜、大麦、小麦、ハミウリなどが栽培され、畜産業では牛肉、羊肉、キャメルミルクなどが生産されています。特に、バルクルの「力坤」ブランドの牛羊肉やジャガイモは国家「緑色食品」認証を受けています。また、石炭、風力発電、芒硝、硫酸ナトリウム、原油、金などの資源も豊富です。

バルクルはラクダと馬の飼育で有名で、「千の駱駝の里」として知られています。バルクルの馬は中国全土でその名を知られており、この地域は古くから馬とラクダの文化が根付いています。

民族構成と人口

県内には約10.5万人の人々が居住しており、漢族、カザフ族、ウイグル族、モンゴル族など13の民族が暮らしています。カザフ族は全体の35.8%を占めています。また、県内には69330部隊が駐留し、新疆生産建設兵団十三師紅山農場と哈密地区伊吾馬場も存在します。

行政区画

バルクル・カザフ自治県は、以下の5つの鎮と7つの郷を管轄しています。

鎮:
バルクル鎮（巴里坤鎮）
ブルチュンチ鎮（博爾羌吉鎮）
大河鎮
クイス鎮（奎蘇鎮）
サルショク鎮（三塘湖鎮）

郷:
サルチョカ郷（薩爾喬克郷）
キョルヤカ郷（海子沿郷）
下澇壩郷
石人子郷
花園郷
チョン・クリンチェリ郷（大紅柳峡郷）
八墻子郷

その他の特徴

バルクル・カザフ自治県は、中国の辺境苦難六類地区にも指定されており、政府による貧困対策の重点地域となっています。また、モンゴルとの国境には老爺廟口岸があり、中蒙貿易の重要な拠点となっています。

この地域は、その独特な地理的特徴、多文化が混ざり合う社会、そして豊富な資源によって、独特の魅力を放っています。

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