バンダイナムコネクサス

株式会社バンダイナムコネクサス

株式会社バンダイナムコネクサスは、日本のゲーム開発・運営会社であり、主にオンラインゲーム分野で事業を展開しています。東京都港区に本社を構え、株式会社バンダイナムコエンターテインメントの完全子会社として、バンダイナムコグループの一員を担っています。

設立の背景と沿革

同社は当初、「株式会社BXD（ビーエックスディー）」として、株式会社バンダイナムコエンターテインメント（当時のBNEI）と株式会社ドリコムの共同出資によって設立されました。その目的は、ドリコムが持つソーシャルゲーム事業のノウハウと、バンダイナムコエンターテインメントが保有する数多くの知的財産（IP）を融合させ、特にHTML5を中核とする技術を活用した新たなオンラインゲームおよび配信プラットフォームの開発・運営を推進することにありました。

両社の間で業務提携が発表されたのは2017年5月19日。そして同年8月3日付けで、バンダイナムコエンターテインメントが51%、ドリコムが49%を出資する形で株式会社BXDが設立されました。社名のBXDは「Breakthrough X Digital life」の頭文字から取られています。

設立後の重要な転換点として、2020年3月31日にドリコムが保有する全株式がバンダイナムコエンターテインメントへ譲渡され、株式会社BXDは同社の完全子会社となりました。さらに2021年3月1日には、社名を現在の「株式会社バンダイナムコネクサス」に変更し、現在に至っています。

主要なサービス：ブラウザゲームプラットフォーム『enza』

株式会社バンダイナムコネクサスの中心的な事業の一つに、ブラウザゲームプラットフォーム『enza』（エンザ）の運営があります。enzaは、ユーザーが特別なアプリケーションをインストールすることなく、Webブラウザを通じて手軽にゲームをプレイできる点を大きな特徴としています。

従来のフィーチャーフォン時代のソーシャルゲームとは異なり、enzaはHTML5技術を積極的に活用することで、ネイティブアプリに匹敵するリッチで高品質なゲーム体験を提供することを目指しました。これは、バンダイナムコネクサス（当時はBXD）が人気タイトル『ONE PIECE|ONE_PIECE トレジャークルーズ』のブラウザ版移植を技術実証として行ったことでも示されています。

enzaでは、会員登録やログインにバンダイナムコグループ共通の「バンダイナムコID」を活用しており、SNSアカウント連携なども可能です。また、ゲーム内での決済手段には、グループ内で利用されている電子通貨「バナコイン」が導入されています。プラットフォームのポータルサイトには、フレンド機能やチャット機能といった簡易的なSNS機能も内蔵されており、ユーザー間の交流も促進しています。

enzaでは様々なタイトルがサービスされており、ローンチタイトルとして話題となった『アイドルマスター シャイニーカラーズ』（2018年4月24日開始）などが現在も運営されています。過去には『ドラゴンボールZ ブッチギリマッチ』や『NARUTO X BORUTO 忍者TRIBES』など、様々なジャンルのタイトルが展開されました。

このように、株式会社バンダイナムコネクサスは、設立時の革新的なアプローチから現在のブラウザゲームプラットフォーム運営に至るまで、オンラインエンターテインメント分野で独自の存在感を示しています。

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