バージル・オルティス・ジュニア

バージル・オルティス・ジュニアについて

バージル・オルティス・ジュニア（Vergil Ortiz Jr）、1998年3月25日生まれ、テキサス州ダラス出身のアメリカ合衆国のプロボクサーです。彼は現WBC世界スーパーウェルター級暫定王者として知られています。オルティス・ジュニアのキャリアを振り返ると、アマチュア時代からの経歴とプロデビュー後の活躍が見て取れます。

アマチュア時代

オルティス・ジュニアは、2015年1月に全米ユース選手権でライト級（60kg）の部門に出場したものの、初戦でライアン・ガルシアに敗れました。翌年の2016年5月にはナショナル・ゴールデン・グローブでライトウェルター級（64kg）に参加し、決勝に進出しましたが、フランク・マーティンに負け、タイトルを手にすることはできませんでした。彼のアマチュア経験は、その後のプロとしての成長に大きく寄与したことでしょう。

プロボクサーとしての道

オルティス・ジュニアは2016年7月30日にプロデビューを果たし、以降多くの強敵と対戦し、数々の勝利を収めてきました。プロとしてのキャリアは順調に進み、2018年2月にはNABF北米スーパーライト級のジュニア王座を獲得。この試合では、ヘスス・アルバレス・ロドリゲスをTKOで下しました。

その後も彼は、元IBF世界スーパーフェザー級王者フアン・カルロス・サルガドや元WBA世界スーパーライト級暫定王者のマウリシオ・ヘレーラとの試合を経て、すぐに名前を売ることとなります。2019年には、アントニオ・オロズコに対しても勝利を収め、WBA世界ウェルター級ゴールド王座を獲得しました。その後の試合でも連勝を重ね、2021年には元WBO世界スーパーライト級王者モーリス・フッカーを相手に王座を手にしました。

しかし、2022年3月には健康上の問題から試合を欠場せざるを得なくなり、その後も試合が延期されることが相次ぎました。特に2023年には、WBA世界ウェルター級レギュラー王者エイマンタス・スタニオニスとの対戦が数回延期され、そのたびにファンの期待を裏切る形となりました。このような厳しい状況にもかかわらず、彼は復帰を目指し続けました。

スーパーウェルター級への転向

2024年1月にはスーパーウェルター級に挑戦し、フレデリック・ローソンとの試合で再起に成功しました。試合は物議を醸しましたが、彼は初回TKOで勝利を収め、再び注目を浴びることに。

その後もカリフォルニア州での試合でKO勝ちを収めり、2024年8月にはWBC世界スーパーウェルター級暫定王者のセルヒイ・ボハチュクとの対戦を控えています。オルティス・ジュニアはすでに22戦22勝（21KO）の無敗記録を誇り、この記録をさらに伸ばすことが期待されています。

獲得タイトルと評価

彼の戦績と功績は多くのファンや専門家から高く評価されており、2019年度のリングマガジンでは「プロスペクト・オブ・ザ・イヤー」に選出されました。今後の活躍にますます期待が寄せられています。オルティス・ジュニアは、まだ若干25歳ながらも、すでにボクシング界における重要な存在となっています。

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