バーチャル国際典拠ファイル

バーチャル国際典拠ファイル（VIAF）

バーチャル国際典拠ファイル（Virtual International Authority File、略してVIAF）は、国際的に運営される典拠ファイルであり、複数の国立図書館が共同で実施しているプロジェクトです。このファイルは、Online Computer Library Center (OCLC) によって管理されています。

概要

このプロジェクトは、ドイツ国立図書館とアメリカ議会図書館の協力によって始まりました。2002年には、これらの図書館とOCLCが協力し、VIAFの概念実証プロジェクトをスタートしました。目指しているのは、各国の典拠ファイル、例えば日本の著作権ファイルやドイツの名前典拠ファイルなどを、一本化して一つの仮想的な「大典拠ファイル」に結び付けることです。

VIAFでは、異なるデータセットから同じ項目についての情報が相互にリンクされ、同じ記録が一緒に表示されます。具体的には、VIAFレコードは国際的に標準化されたデータ番号で表示され、主にオリジナルレコードからの「see」と「see also」レコードによって構成されています。これにより、ユーザーは元の典拠レコードへのアクセスが容易になります。

このデータはオンラインで一般に公開されており、学術研究やデータの共有、さらには他のシステムとのデータ交換が可能です。データが更新される際には、オープン・アーカイブズ・イニシアティブで使用されるOAIプロトコルが適用されます。また、VIAFのファイル番号は、ウィキペディアの記事に人物情報として付加することもできます。

参加図書館

VIAFプロジェクトには、様々な国の図書館が参加しています。これにより、各国の専門的なデータが集約され、利用可能な情報の幅が広がっています。テスト参加図書館と連携して、典拠ファイルの精度や使いやすさを高めるための取り組みが行われています。

関連項目

VIAFに関連する概念としては、統合典拠ファイル（GND）、国際標準名称識別子、様々な識別子が挙げられます。これらもまた、国際的な情報の共有や管理を促進する重要な役割を果たしています。

脚注

本プロジェクトに関する詳細情報は、OCLCが発行した文献や公式ウェブサイトを参照してください。

参考文献

• - OCLC. "Virtual International Authority File (VIAF)" (PDF) (英語). OCLC. 2012年5月8日時点のオリジナルからアーカイブ。2012年4月19日閲覧。

外部リンク

• - 公式ウェブサイト
• - VIAF - Online Computer Library Center

ウィキメディア・コモンズには、バーチャル国際典拠ファイルに関するカテゴリが存在します。これにより、一般の利用者がこのデータの利用方法を理解しやすくなることを期待しています。

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