バート・スター

バート・スター (Bart Starr)

バート・スターは1934年1月9日にアメリカのアラバマ州モンゴメリーに生まれ、2019年5月26日に逝去しました。彼はアメリカンフットボール選手であり、指導者としても知られています。スターは1977年にプロフットボール殿堂入りを果たし、彼の背番号15はグリーンベイ・パッカーズの永久欠番となっています。

経歴の背景

スターの父親は軍人であり、特に第二次世界大戦中にアメリカ陸軍からアメリカ空軍へと移籍しました。彼の弟が1947年に破傷風で亡くなるなど、厳しい家庭環境で育ちました。地元高校でアメリカンフットボールを始めたものの、最初は続けるつもりがなかったようです。父親からスポーツをするか家庭菜園を手伝うかの選択を迫られた結果、スターはアメリカンフットボールを選びました。

高校2年生のシーズンに先発QBとしてチームを無敗に導き、その後も数々の栄光を手に入れました。彼は大学進学の際に複数のオファーからアラバマ大学を選び、クォーターバックとして名を馳せました。

グリーンベイ・パッカーズでのキャリア

1956年、スターはNFLドラフトでグリーンベイ・パッカーズに17巡目、全体200位で入団します。彼は入団当初はあまり目立たない存在でしたが、1959年に名将ヴィンス・ロンバルディがヘッドコーチに就任したことで状況が一変しました。1960年から1967年の間にパッカーズは62勝24敗4分という成績を残し、地区優勝を6回、NFLチャンピオンを5回獲得しました。

1956年から1967年の8年間で彼は、第1回と第2回スーパーボウルを制覇し、2年連続でスーパーボウルMVPに選出されました。特に1966年のスーパーボウルでは、デトロイト・ライオンズやシカゴ・ベアーズを破り、AFL王者カンザスシティ・チーフスとの対戦で勝利を収めます。

1967年には、NFLチャンピオンシップゲームでダラス・カウボーイズを相手に逆転勝利を収め、自身の決勝TDは名シーンとして語り継がれています。その後も彼はオークランド・レイダースとの第2回スーパーボウルでも好プレーを見せ、2年連続でMVPに選ばれました。

現役引退後

1972年、スターは現役を引退しました。その後、彼はグリーンベイ・パッカーズのアシスタントコーチ、そしてヘッドコーチとしてチームに関わり続け、特に1977年にはプロフットボール殿堂入りを果たしました。彼が引退した後もNFLの中で影響力を発揮し、チームフラッグを持って多くのイベントに出演しました。

バート・スター賞

さらに、フィールド外で著しい功績を上げた選手に贈られるバート・スター賞が設立されており、これは彼の名前を冠したものです。受賞者には、2011年にハリケーン・カトリーナで被害を受けた地域に対する支援を行ったドリュー・ブリーズが選ばれました。

まとめ

バート・スターはNFLの歴史において、ただの選手でなく指導者としてもその名を刻みました。彼が作り上げた記録や、その影響力は現代の選手にも影響を与え続けています。その偉業は、アメリカンフットボール界において永遠に語り継がれることでしょう。

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