バーニング・スピア

バーニング・スピア (Burning Spear)

バーニング・スピア（本名：ウィンストン・ロドニー）は、1945年3月1日ジャマイカのセント・アンズ・ベイで生まれた、ルーツロックレゲエを代表する歌手、音楽家です。彼の音楽は、ラスタファリ運動のメッセージを色濃く反映しており、その功績が認められ、グラミー賞をこれまでに12度も受賞しています。

生い立ちと音楽活動の初期

ウィンストン・ロドニーは、ボブ・マーリーやマーカス・ガーベイといった、彼の人生に大きな影響を与えた人物たちと同じセント・アン教区の出身です。1969年、ボブ・マーリーの紹介によってコクソン・ドッドと出会い、音楽活動をスタートさせました。1973年には、スタジオ・ワンからファースト・アルバム『Studio One Presents Burning Spear』を発表。

「バーニング・スピア」という名前は、当初バンド名ではなくロドニー自身のニックネームでした。この名前は、1963年に独立を果たしたケニアの初代首相であり大統領であるジョモ・ケニヤッタのニックネームに由来しています。その後、ルパート・ウィリントンとデルロイ・ハインズが加入しバンド形式となりましたが、「バーニング・スピア」という名前は再びロドニー自身の名前と同義となっていきました。

音楽に込められたメッセージ

バーニング・スピアは、マーカス・ガーベイが提唱した「すべてのアフリカ人の子孫のための自己決定と独立独歩の精神」を強く支持しています。そのため、アフリカの活動家を称えるアルバムを数多くリリースしています。彼の音楽は、ルーツレゲエの力強いリズムに乗せて、アフリカのルーツへの回帰、精神的な自由、そして社会正義を訴えかけるメッセージに満ちています。

音楽活動

2002年には、妻であり、彼の多くのアルバムをプロデュースしてきたソニア・ロドニーと共に、バーニング・スピア・レコードを設立。自身の音楽をより自由に制作・発表できる環境を整えました。2007年には、長年の音楽的功績が認められ、ジャマイカ政府から名誉勲章 (Order of Distinction) が授与されました。

ディスコグラフィー

数多くのスタジオアルバム、ライブ盤、コンピレーション盤をリリースしています。

スタジオアルバム（一部）

Studio One Presents Burning Spear (1973)
Marcus Garvey (1975)
Garvey's Ghost (1976)
Man in the Hills (1976)
Dry & Heavy (1977)
Hail H.I.M. (1980)
Jah Is Real (2008)

受賞歴

バーニング・スピアは、数々の作品でグラミー賞ベスト・レゲエ・アルバム部門を受賞しています。

1986年 Resistance
2005年 Our Music
2009年 Jah Is Real

バーニング・スピアの音楽は、ルーツレゲエの枠を超え、世界中の音楽ファンに愛されています。彼の音楽は、これからも多くの人々に勇気と希望を与え続けるでしょう。

もう一度検索