バーニー・ドレイファス

バーニー・ドレイファス（Bernhard "Barney" Dreyfuss, 1865年2月23日 - 1932年2月5日）は、19世紀末から20世紀初頭にかけてメジャーリーグベースボールで活躍した球団経営者です。ドイツ生まれのドレイファスは、その手腕でピッツバーグ・パイレーツを強豪チームへと押し上げ、野球界の発展に大きく貢献しました。彼の功績は、2008年のアメリカ野球殿堂入りによって改めて称えられています。

生い立ちとアメリカへの移住

ドレイファスは、ドイツ南西部のバーデン＝ヴュルテンベルク州フライブルク・イム・ブライスガウで生まれました。元々の名前はベルンハルト・ドライフスと言います。父ザムエルは1861年頃にアメリカ合衆国の永住権を取得しており、ドレイファス自身も少年時代にはカールスルーエの銀行で研修を受けていました。1881年、16歳の時に親類のベルンハルム家を頼ってアメリカへ移住。ベルンハルム家はその後ケンタッキー州へ移り住んでいます。

ルイビル・カーネルズでの経験

1899年、34歳になったドレイファスは、ナショナルリーグに所属していたルイビル・カーネルズの理事長に就任します。しかし、同年ナショナルリーグは加盟球団を12から8に削減する決定を下し、当時弱小チームだったカーネルズは削減対象となってしまいます。

パイレーツのオーナーへ

ドレイファスは、カーネルズに所属していたホーナス・ワグナーやルーブ・ワッデル、監督のフレッド・クラークといった有望な選手たちをピッツバーグ・パイレーツへ移籍させるという大胆な行動に出ます。そして自らも翌1900年にパイレーツのオーナーに就任しました。この主力選手の移籍によって、パイレーツは一躍強豪チームへと生まれ変わります。

パイレーツの黄金時代を築く

ドレイファスがオーナーを務めた1932年までの間、パイレーツは計6度のリーグ優勝と、2度のワールドシリーズ制覇（1909年、1925年）を達成しました。彼の経営手腕は、チームを長年にわたって強豪として維持し、多くのファンを魅了しました。

野球界への貢献

ドレイファスは、チーム経営だけでなく、野球界全体の発展にも大きく貢献しました。1903年に始まったワールドシリーズの開催に尽力した他、1909年にはパイレーツの本拠地となるフォーブス・フィールドを建設しました。フォーブス・フィールドは、鉄骨とコンクリートを使用した近代的な球場の先駆けとして、その後の球場建設に大きな影響を与えました。

その死と殿堂入り

1932年、ドレイファスはオーナー在職のままニューヨークで亡くなりました。彼の功績は長く忘れられることはなく、2008年にベテランズ委員会によってアメリカ野球殿堂入りを果たし、その生涯と業績が改めて称えられました。

関連項目

ルイビル・カーネルズ
ピッツバーグ・パイレーツ

出典・外部リンク

Baseballhalloffame.org（英語） – アメリカ野球殿堂による紹介
Baseball Library
* Biography (SABR.org)

もう一度検索