バーベット・シュローダー

バーベット・シュローダー

バーベット・シュローダー（Barbet Schroeder, 1941年8月26日生まれ）は、イラン・テヘラン出身のスイス国籍を持つフランスの映画プロデューサー、映画監督、俳優です。彼はフランス語での発音に基づいて「バルベ・シュローデル」という名前でも知られています。特に、映画監督エリック・ロメールと共に映画製作会社「レ・フィルム・デュ・ロザンジュ」を設立したことで、その名は広がりました。

幼少期と教育

シュローダーは1941年にテヘランで生まれ、地質学者である父親に伴われてコロンビアに移住しました。その後、彼はフランスに戻り、名門のリセ・コンドルセ校およびアンリ四世校で教育を受けました。高校を卒業後、ソルボンヌ大学で哲学を専攻し、その後映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』に参加し、ヌーヴェルヴァーグ運動に対して自らの視点を発表しました。

映画キャリアの始まり

1962年、シュローダーはエリック・ロメールとともに製作会社「レ・フィルム・デュ・ロザンジュ」をパリで設立します。この会社が初めて手がけた作品はロメール監督の『モンソーのパン屋の女の子』であり、続いて「六つの教訓話」シリーズの製作が行われました。シュローダーは短編映画を数本演出し、ジャン＝リュック・ゴダールの『カラビニエ』の助監督としても名を馳せました。

初の監督作品と成長

1965年5月には、シュローダーがアソシエイト・プロデューサーとして関わったオムニバス映画『パリところどころ』が公開され、ヌーヴェルヴァーグの著名な監督たちと共に作品を手がけました。1969年には、自らがプロデューサーを務めた長編映画『モア』で監督デビューを果たします。この作品は、ルクセンブルクと西ドイツの合作であり、ザ・ピンク・フロイドの音楽が使用されました。

アメリカでの成功

1978年には、『ココ、言葉を話すゴリラ』を監督し、その後1990年代に入るとアメリカに拠点を移し、映画『バーフライ』でハリウッドデビューを果たします。この映画はミッキー・ロークとフェイ・ダナウェイが主演し、シュローダーの名を国際的に広めるきっかけとなりました。以降、日本では「バーベット・シュローダー」という英語名で知られるようになり、様々な作品に関与します。

主要な作品と受賞歴

シュローダーがプロデューサーまたは監督として関与した主な作品には、オムニバス映画『パリところどころ』や『バーフライ』、またドキュメンタリー『L'avocat de la terreur』などがあります。この作品はセザール賞を受賞し、シュローダーの映画製作における功績を証明するものとなりました。さらに、彼の出演作には『セリーヌとジュリーは舟でゆく』や『ダージリン急行』、さらには『マーズ・アタック!』などがあり、俳優としても活躍しました。

最後に

バーベット・シュローダーは、映画界において多岐にわたるキャリアを持つ才能あふれる存在です。彼は映画製作会社の設立から始まり、多数の重要な作品に関与することで、フランスやアメリカの映画界の発展に寄与しました。シュローダーの今後のプロジェクトにも注目が集まります。

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