バーレーン島

バーレーン島について

バーレーン島（アラビア語: جزيرة البحرين Jazīrah al-Baḥrayn）は、バーレーン王国を構成する島々の中で最も広大で、国土の大部分を占め、人口の大多数が居住する主要な島です。また、この島は別名アル＝アワル島とも呼ばれ、古い表記では「Bahrein」という名称も使われていました。

地理

バーレーン島は、ペルシャ湾に位置するバーレーン湾の中で、比較的浅い入江に囲まれています。海底には多くの岩礁が存在し、島の北岸には大規模な珊瑚礁も広がっています。島全体の地形は、低く起伏した丘陵と崖、浅い渓谷から成り立ち、低い標高により不毛の砂漠が広がっています。この砂漠地帯には、石灰岩が露出しており、その上には塩分を含んだ砂が堆積しています。過酷な自然環境では、棘のある樹木や雑木類が生育していますが、主に北部の海岸エリアには、ナツメヤシやアーモンド、イチジク、ザクロなどの果樹が育つ肥沃な土地が広がっています。

島の内陸部には、標高134メートルに達するジャバル＝アド＝ドゥハーン（煙の山）があります。この山は、その頂上に霧がかかることから「煙の山」と名付けられ、バーレーン国内に点在する石油井の多くがこの地域に集中しています。

気候

バーレーンの気候は非常に乾燥しており、年平均気温は28℃です。8月が最も暑い時期であり、平均気温は38℃に達します。一方、1月には平均気温が18℃となります。年降水量は144mm程度で、特に11月に降水量が増えますが、その平均月降水量は38mmで、最も乾燥する10月にはわずか1mmしか降水しません。

住民

バーレーン王国の首都であるマナーマは、島の北東端に位置しています。主要な商業の中心地や港であるミナ・サルマンもバーレーン島にあり、島の経済の中心的な役割を果たしています。

行政区分

バーレーン島は、首都県、北部県、南部県の3つの行政区に分かれています。北東部が首都の位置する県で、北西部が北部県、残りの中部から南部にかけては南部県に属しています。

交通インフラ

バーレーン島は、周辺の小島やサウジアラビア本土とさまざまな交通手段で接続されています。特に古い土手道であるムハッラク島との接続は1929年に建設されて以来、重要な交通路として機能しています。マナーマとムハッラク島を結ぶ3本の土手道の他、シェイク・ハマド橋やシェイク・イーサ・コーズウェイ、シェイク・カリファ橋なども整備されています。

また、東側には石油輸出ターミナルがあるシトラ島があり、狭い海峡を介してバーレーン島と結ばれています。西海岸側にはウム・アン・ナサン島があり、ここからサウジアラビア本土のアル・コバールまで、キング・ファハド・コーズウェイで繋がっています。ウム・ナサン島は国王の私有財産として利用され、狩猟のための自然保護地区として整備されています。

バーレーン島はその独特な地理、気候、文化で知られ、訪れる人々にとって魅力的なスポットとなっています。

もう一度検索