パスクアーレ・フォッジャ

パスクアーレ・フォッジャは、1983年6月3日にイタリアのナポリで生まれた元サッカー選手です。現役時代は主にウイングのポジションで、そのドリブルと創造性で観客を魅了しました。

キャリア初期

フォッジャは2000-01シーズンに、セリエC1のトレヴィーゾFCでプロとしてのキャリアをスタートさせました。ACミランとの共同保有という形で、ミランのユースチームで練習を積む機会も得ました。トレヴィーゾでは合計69試合に出場し13得点を記録、2002-03シーズンにはセリエBでのプレーも経験しました。2003-04シーズンには、ACミランとの共同保有のままエンポリFCへ移籍し、セリエAデビューを果たします。エンポリでは1シーズン半で28試合に出場し1得点を挙げました。2005年にはセリエBのFCクロトーネにレンタル移籍し、15試合に出場し1得点を記録しています。

アスコリでの飛躍

2005-06シーズン、フォッジャはセリエAのアスコリ・カルチョにレンタル移籍しました。主に4-4-2システムの右サイドで30試合に先発出場し、左利きの特性を生かしたドリブルで数々のチャンスを演出、自身も4得点を挙げ、チームのセリエA残留に大きく貢献しました。そのプレースタイルから、1982年のFIFAワールドカップ優勝メンバーであるブルーノ・コンティの再来と評されることもありました。

ラツィオとレンタル生活

2006-07シーズン、フォッジャはACミランへの復帰も検討されましたが、4-3-1-2システムではポジションが限られるため、前シーズンの活躍が評価されSSラツィオに完全移籍を果たしました。しかし、ラツィオでもシーズン途中にシステムが4-4-2から4-3-1-2に変更されたことで、出場機会が減少。3試合に先発、8試合に途中出場し1ゴールを記録した後、冬にレッジーナ・カルチョへレンタル移籍しました。レッジーナでは、かつて中村俊輔も背負った背番号10を与えられ、3-4-2-1システムの右セカンドトップとして15試合に出場（うち先発は11試合）、4得点を挙げました。ロランド・ビアンキ、ニコラ・アモルーゾと共に3トップを形成し、カルチョ・スキャンダルの影響で勝点-11からのスタートという厳しい状況だったクラブのセリエA残留に貢献しました。

2007-08シーズンは、カリアリ・カルチョへレンタル移籍。2年前にアスコリで残留を達成させたマルコ・ジャンパオロ監督の下、同じく当時左サイドハーフとして活躍したミケーレ・フィーニとのコンビで活躍しました。4-3-3や4-2-3-1のウイングに適性があることから、当時のイタリア代表監督ロベルト・ドナドーニからも注目され、2007年10月には初のA代表招集を受けました。2008-09シーズンからはラツィオに復帰することが決定しました。

現役引退後

2014年9月2日、フォッジャはUSサレルニターナ1919との契約を双方合意に基づき解除し、選手としてのキャリアを終えました。

引退後は指導者の道へ進み、2017年1月10日にはセリエDに所属するSSラシン・クラブ・ローマのスポーティングディレクターに就任しました。さらに、2017-18シーズンからはクラブ史上初のセリエA昇格を果たしたベネヴェント・カルチョのユース部門責任者を務め、若手の育成に力を注いでいます。

代表歴

イタリア代表としては、2007年にジョージア戦で初出場を果たしました。2009年のコンフェデレーションズカップのメンバーにも選出され、同年には北アイルランドとの親善試合で代表初ゴールを記録しました。

タイトル

フォッジャは現役時代に以下のタイトルを獲得しています。

トレヴィーゾ

セリエC : 2002-03
スーペルコッパ・ディ・レガ・セリエC1 : 2003

ラツィオ

コッパ・イタリア : 2008-09, 2012-13
スーペルコッパ・イタリアーナ : 2009

サレルニターナ

* コッパ・イタリア・セリエC : 2013-14


パスクアーレ・フォッジャは、その創造性とドリブルスキルで多くのファンを魅了しただけでなく、指導者としても才能を発揮し、イタリアサッカー界に貢献しています。

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