パトロット

パトロットとは、パチスロ業界で使われる用語で、主にオリンピアが発売するパチスロ機に搭載されている、告知に使われる赤色の回転灯のことを指します。一般的に「パトライト」と呼ばれているものと同様の機能を持つものです。

オリンピアのパチスロ機における告知方法として、パトロットは確立された地位を築いています。実際には、レバーを叩いた瞬間に当選かどうかが決定されており、パトロットが回転するよりもわずかに早く「CHANCE」と表示された告知ランプが点灯しています。しかし、遊技者は筐体上部にあるパトロットの動きに注目しながらゲームをプレイすることが多いです。

実は、1号機から1.5号機と呼ばれる初期のパチスロ機が設置されていた時代には、ホールのパチスロ機の島上部に、同様の回転灯（必ずしも赤色とは限りません）が設置されていました。これらの回転灯は、ボーナスフラグが立つと一瞬だけ半回転したり（点灯しないこともありました）、ボーナスを告知していました。初期のパチスロ機には、機械自体に告知機能がなかったため、ボーナスが揃うまでフラグが立ったことに気づかない遊技者もいました。そのため、ホールが自主的に回転灯を設置していたのです（ただし、これは等倍返しなどを狙った小役抜きを防止する目的もありました）。遊技者は、これらの回転灯を見上げながらレバーを叩いていたのです。それから約10年後の4号機後期の2002年、オリンピアは初めて回転灯を筐体に搭載した機種として、25φ（25パイ）機の『ツイスト』や、同時期に発売された沖スロの『島唄30』を発売しました。その後、『島唄30』や『島娘30』、『南国育ち』など、パトロットを搭載した沖スロ機が次々とヒットし、パトロットはオリンピアの沖スロを代表する存在となりました。なお、これらの回転灯の作動はフラグの外部出力によるものですが、2号機から3号機においてはフラグの外部出力は禁止されていました。

このパトロットは、後にオリンピアの親会社となる平和のパチンコ機にも搭載されるようになります。2009年に発売された『CR南国育ち』をはじめとする『南国育ちシリーズ』のパチンコ版に主に搭載され、キャッチコピーである「キュインぱちんこ」の「キュイン」という言葉は、オリンピアにおけるパトロットの告知音を文字で表現したものです。また、2010年代以降の『麻雀物語シリーズ』に登場するキャラクター「パトランラン」は、パトロットを擬人化した妖精として知られています。

関連項目

* パチスロ用語の一覧

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