パドル (潜水艦)

USS Paddle (SS-263)

USS Paddle（パドル）は、アメリカ海軍に所属したガトー級潜水艦であり、艦名はミシシッピ川に住むヘラチョウザメに由来しています。この潜水艦は、第二次世界大戦中に数回の哨戒任務を果たし、戦後はブラジル海軍に引き渡されました。

艦歴の概要

「パドル」は1942年の5月1日にコネチカット州グロトンにあるエレクトリック・ボート社で起工され、その年の12月30日に進水しました。艦長ロバート・H・ライス少佐の指揮の下、1943年3月29日に正式に就役しました。就役後は公試と訓練を経て、6月には真珠湾へ向けて出航しました。7月5日に真珠湾に到着し、そこから二度の哨戒任務に従事しました。

第1回目及び第2回目の哨戒（1943年）

最初の哨戒は1943年7月20日に日本近海へ向けて出発し、8月13日には第8812船団を発見しましたが、発射した魚雷は不発だったため、軽微な損傷しか与えることができませんでした。その後も護衛艦から反撃を受けて潜航を余儀なくされるなど苦戦しましたが、8月23日には貨客船「安宅丸」を撃沈しました。続いて、秋には再びマーシャル諸島方面に向かい、気象情報の提供などを通じて航空部隊をサポートしました。最後の哨戒を終えた後には、エンジンを換装し、艦長も交代しました。

第3回から第5回の哨戒（1944年）

1944年には新たな哨戒任務を実施し、フィリピン南方およびモルッカ諸島方面に向かいました。ここでも輸送船団に対する攻撃を行い、特に4回目の哨戒ではセレベス海やダバオ湾を経由し、輸送船団を撃沈する成果を上げました。また、5回目の哨戒ではスールー海へ向かい、多くの捕虜を乗せた輸送船を攻撃しましたが、その結果、悲劇的な結末を迎えた捕虜の情報が含まれています。この哨戒は非常に厳しい状況下で行われ、艦の責任者が変更されるなどの変化もありました。

第6回から第8回の哨戒（1944年 - 1945年）

その後、パドルは6回目の哨戒で主に救助任務に従事しましたが、攻撃の機会もありました。1945年には、日本の海上輸送が厳しく制限される中で、攻撃を続ける一方、浮上しての銃撃戦も行いました。最終的には、沖縄を速度に加えさせる任務を行っていて、その直後に終戦を迎えました。

戦後の歴史

「パドル」は戦争を終えた後、1946年に退役し、1956年には再就役されました。ブラジル海軍に貸与され、リアチュエロという名で任務を遂行しました。最終的に「パドル」はアメリカ海軍の戦功として多くの従軍星章を受けました。これにより、彼女の功績は海軍史に名を刻むこととなりました。

参考文献

• - Roscoe, Theodore. United States Submarine Operations in World War II. Annapolis, Maryland: Naval Institute press.
• - Blair, Jr, Clay. Silent Victory: The U.S. Submarine War Against Japan. Philadelphia and New York: J. B. Lippincott Company.

このように、USS Paddleは第二次世界大戦における潜水艦戦の重要な一翼を担った艦艇であり、戦後もその役割を果たしました。

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