パナイ島

パナイ島

パナイ島は、フィリピン中部のビサヤ諸島に属する島で、西ビサヤ地方に位置しています。島の最大の都市はイロイロ市であり、西ビサヤ地方の中心都市としての役割を担っています。島の面積は11,515平方キロメートルで、フィリピン国内で6番目の大きさを誇ります。

地理

パナイ島は、ミンドロ島の南東に位置し、ギマラス海峡を挟んでネグロス島の北西にあります。ネグロス島との間にはギマラス島が存在します。島の北側はシブヤン海とロンブロン諸島に面しており、ジントトロ海峡を挟んでビコル地方のマスバテ島があります。シブヤン海とマスバテ島の先にはルソン島が広がっています。南西はスールー海に開けており、島には標高2,000メートルを超えるマジャアス山がそびえ立っています。

歴史

伝説

パナイ島は、伝説「マラグタス」の舞台として知られています。この伝説によれば、ボルネオでの圧政から逃れたマレー系の領主たちが海を渡りパナイ島にたどり着き、ビサヤ諸島の人々の祖先となったとされています。民族主義が高揚した第二次世界大戦後には、この伝説が教科書で史実として大きく取り上げられましたが、実際にはペドロ・アルカンタラ・モンテクラロが1907年に古老から聞き書きした物語に基づいています。

『マラグタス』によれば、ボルネオの10人の領主が現在のイロイロ州サン・ホアキン町に上陸しました。彼らは先住民のアエタ人から、パナイ島の低地を金製品と引き換えに購入し、土地を耕し始めました。そして、島を「マジャ・アス」と改名し、イロン・イロン、アケアン、ハムティクの3つの共同体に分けました。これらの共同体の名前が、現在の州名の由来となっています。

マレー人の入植

スペイン植民地時代以前には、カピスはアクランの一部でしたが、マレー人による最も初期の入植地であり、スペイン人の来航よりも数世紀前からマレー人が居住していました。

パナイ島北部のアクラン州カリボでは、ボルネオ人の到着を祝うアティ・アティハン祭りが開催されます。この祭りは元々、収穫と守護聖人サント・ニーニョのためのものでしたが、アエタ族を記念して、人々が体を黒く塗り、ドラムと音楽に合わせて町を練り歩くようになりました。

スペイン植民地時代

1569年、ミゲル・ロペス・デ・レガスピ率いるスペイン人たちがセブ島からパナイ島に到達しました。彼らは刺青をした住民を見たことから、この島を「イスラ・デ・ロス・ピンタドス」（描かれた人たちの島）と名付けました。島の名前がパナイに変わった経緯は定かではありませんが、アエタ人がこの島を「アニニパイ」と呼んでいた説や、レガスピらが食料を探す際に「Pan hay en esta isla!」と叫んだためという説があります。スペイン人たちはバニカ川河口に最初の植民地を築き、そこをパン・アイと名付けました。パン・アイは、セブ島のサン・ミゲルに次ぐ、フィリピンで2番目のスペイン人入植地となりました。

第二次世界大戦

パナイ島は、アメリカ海軍の艦船名としても使用されており、特に有名なのは1937年に日本軍に撃沈された砲艦パナイ号です。また、1944年には、島西方の海域で日本海軍の軽巡洋艦鬼怒と駆逐艦浦波がアメリカ軍の攻撃により沈没しました。

行政区分

パナイ島は、アクラン州、アンティーケ州、カピス州、イロイロ州の4つの州に分かれています。

産業

島の主な産業は、米、砂糖、漁業などです。

観光

パナイ島北端の沖合に位置するボラカイ島は、純白のビーチとダイビングスポットで知られる国際的なリゾート地として有名です。

住民

民族

パナイ島には、さまざまな民族が暮らしています。

言語

パナイ島の主要言語は、ビサヤ語の一種であるイロンゴ語です。

宗教

島民のほとんどは、ローマ・カトリックを信仰しています。

外部リンク

The Official Website of Kalibo Ati-atihan Festival
Official Website of the Provincial Government of Antique
* Discover Panay, photographic impression of Panay

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