パブリック&ベーシック

株式会社パブリック&ベーシックの概要

株式会社パブリック&ベーシック、通称「PiBi」は、日本のアニメーション企画及び制作会社でありました。本社は東京都中野区中央に位置しており、のちに新宿区歌舞伎町に移転しました。代表取締役はアニメ制作の経験豊富な松浦賢子が務め、取締役副社長には賢子の息子、松浦公基が名を連ねていました。会社自体は2001年1月に経済的理由から倒産し、その歴史は短いものでしたが、影響力の大きな作品をいくつか制作していました。

主な作品と影響

パブリック&ベーシックが手がけた作品の中でも特に有名なのは『サイボーグクロちゃん』と『へろへろくん』です。『サイボーグクロちゃん』は1999年から2001年にかけて放送され、低年齢層（特に小中学生）に広く受け入れられました。この作品は、アニメとの関連商品として販売された「うちまくりクロちゃんシリーズ」が大ヒットし、会社にとって大きな成功をもたらしました。

制作過程では、アニメの製作はスタジオボギーなど外部の制作スタジオに依頼し、パブリック&ベーシックが制作進行の管理や文芸制作を担当していました。このため、実際の作画部門は存在せず、効率的な運営が求められていました。

倒産の原因と影響

しかし、アニメは成功を収めたものの、会社は人件費を始めとする予算面での課題に直面しました。副社長である松浦公基が関与していた他の事業が失敗したことも影響を及ぼし、結果的に経営が行き詰まりました。倒産が発表された際、同時に取締役を務めていたスタジオボギーも同じ運命を辿り、スタッフの一部はアニメ制作の仲間であるスタジオぎゃろっぷなどに移籍しました。

作品一覧

パブリック&ベーシックが制作したテレビシリーズには以下のような作品があります：

• - がんばれゴエモン（1997年 - 1998年） - 制作はトランスアーツ。
• - ふたり暮らし（1998年）
• - Only・You ビバ!キャバクラ（1998年）
• - 神八剣伝（1999年）
• - サイボーグクロちゃん（1999年 - 2001年） - 全4クールの予定が好評を受けて2クール延長されましたが、倒産の影響で再放送が行われました。
• - へろへろくん（2000年 - 2001年） - 制作はスタジオフラッグ。
• - コールド・ゲヘナ - アニメ化の計画が立てられたものの、倒産により実現しませんでした。

また、OVAには ツインビーPARADISE があり、劇場映画として がんばれゴエモン 地球救出大作戦 も製作されています。
同社の名作である『サイボーグクロちゃん』や『へろへろくん』の主題歌制作には、音楽グループLADY Qが携わっていました。

このように、パブリック&ベーシックは短いながらも印象深い作品を残し、日本のアニメ業界に一時的に貢献を果たした企業でした。

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