パプア (準州)

パプア準州は、現在のパプアニューギニアに位置するニューギニア島南東部に、かつて存在したオーストラリアの海外領土です。隣接するニューギニア島北東部は、オーストラリアによって信託統治領ニューギニアとして管理されていました。

歴史

1883年、クイーンズランド植民地（現在のクイーンズランド州）政府がこの地域を併合し、「イギリス領ニューギニア」と命名しました。翌1884年にはイギリスの保護領となり、その後1902年にオーストラリアの管理下に移管され、「パプア」と呼ばれるようになりました。

第二次世界大戦中の1942年から1945年にかけて、ニューギニア島北東部は日本軍に占領されました。戦後、オーストラリア信託統治領ニューギニアとパプアは、1949年に「パプア及びニューギニア準州」として行政的に統合されました。この行政連合は1971年に「パプアニューギニア」と改名され、1975年にオーストラリアから独立を果たしました。

興味深いことに、行政連合として統合された後も、パプアとニューギニアはそれぞれ独自のアイデンティティを保持し続けました。これは、それぞれの地域が異なる歴史的背景と文化を持っていたためと考えられます。

経済

パプア準州の経済は、鉱業と農業に支えられていました。金、マンガン鉱、宝石などの鉱物資源が採掘され、天然ゴムやコプラなどの農産物が生産されていました。これらの資源は、準州の経済発展に大きく貢献しました。

パプア準州は、その歴史と文化において、パプアニューギニアの重要な一部を形成しています。独立後も、その独自性は尊重され、パプアニューギニアの多様性を豊かにしています。パプア準州の歴史を理解することは、パプアニューギニアという国家の成り立ちを理解する上で不可欠です。

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