パラサイト・イヴ (ゲーム)

パラサイト・イヴ（PARASITE EVE）

『パラサイト・イヴ』は、瀬名秀明の同名小説を原作とした、スクウェア（現スクウェア・エニックス）から発売されたPlayStation用ゲーム、およびそのシリーズ作品です。略称はPE。

1998年に第一作が発売され、全世界で300万本以上を売り上げました。2010年にはシリーズ3作目となる『ザ・サード バースデイ』が発売されています。

概要

原作は瀬名秀明のホラー小説『パラサイト・イヴ』ですが、主人公のアヤ・ブレアをはじめとする登場キャラクターはゲームオリジナルで、原作とは異なるストーリーが展開されます。発売時のジャンルは「シネマティックRPG」とされ、「ファイナルファンタジーシリーズ」を手がけた坂口博信などが制作に関わりました。

舞台は原作小説の数年後、日本からアメリカ・ニューヨークのマンハッタンへと移ります。人々の細胞内にあるミトコンドリアがネオ・ミトコンドリアとして覚醒し、人類への反乱を開始。主人公である女性刑事アヤ・ブレアが、自身も目覚めた超人的な能力を使い、この脅威に立ち向かいます。

続編として、『パラサイト・イヴ2』（1999年発売）、『ザ・サード バースデイ』（2010年発売）があります。

ゲームシステム

基本的なシステムはアクションRPGです。「ファイナルファンタジー」シリーズのアクティブタイムバトル（ATB）に似たシステムを採用していますが、ATBゲージが溜まるまでの間は主人公を自由に移動させることができ、敵の攻撃を回避できます。

装備の改造や、2周目以降への引き継ぎ要素など、やり込み要素も豊富です。特に、2周目以降に挑戦できる77階建てのクライスラービルは、自動生成されるマップや10階ごとのボスなど、ローグライクゲームのような楽しさも味わえます。最上階のボスを倒すことで、真のエンディングを見ることができます。

主なスタッフ

原作: 瀬名秀明
プロデューサー・シナリオ原案: 坂口博信
ディレクター・ストーリー: 時田貴司
キャラクターデザイン: 野村哲也
音楽: 下村陽子

あらすじ

1997年、クリスマスイブのニューヨーク。新米刑事アヤ・ブレアは、オペラ鑑賞に訪れたカーネギーホールで、観客が人体発火するという事件に遭遇します。舞台に立つオペラ歌手メリッサは、自らをミトコンドリア「イヴ」と名乗り、アヤに襲いかかります。アヤはイヴを追い詰めますが、イヴは逃亡。

その後、アヤはミトコンドリアの研究者や同僚刑事ダニエルと協力し、事件の真相を追います。イヴはセントラルパークで観客をスライム状の物体に変え、病院で人工授精を試み、新たな生命を産み出そうとします。アヤは、自身の過去やミトコンドリアとの関係を知りながら、イヴの野望を阻止しようと奔走します。

最終的に、アヤはイヴを倒しますが、イヴの胎内から生まれた「完全体」と呼ばれる生命体が現れます。アヤは、ダニエルの犠牲的な行動もあり、完全体を撃破することに成功します。

事件後、アヤは幼い頃に姉の角膜移植を受けていたことが判明します。移植された角膜の細胞は、イヴとは異なり、アヤの細胞と共存の道を選んだため、アヤはイヴに対抗する力を持っていたのです。物語は、新たな脅威の可能性を示唆する形で幕を閉じます。

登場キャラクター

アヤ・ブレア：ニューヨーク市警察の刑事。本作の主人公。
イヴ：覚醒したミトコンドリアの女王。
ダニエル・Bo・ドリス：アヤの相棒であるベテラン刑事。
前田邦彦：ミトコンドリア研究者で、アヤに協力する。

関連書籍

パラサイト・イヴ 解体真書
公式完全最終攻略 パラサイト・イヴ
パラサイト・イヴ 攻略ガイド

漫画版

藤貴紀子による漫画版『PARASITE EVE DIVA【N.Y.死の歌姫】』も発売されています。ゲーム版とは一部設定が異なり、オリジナルキャラクターや設定が存在します。

その他

プレイステーション用ゲーム『チョコボレーシング 〜幻界へのロード〜』には、隠しキャラクターとして「Aya」が登場します。

外部リンク

パラサイト・イヴ | SQUARE ENIX
パラサイト・イヴ - ウェイバックマシン
* パラサイト・イヴ - YouTubeチャンネル

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