パルマス岬

パルマス岬の概要

パルマス岬（Cape Palmas）は、西アフリカのリベリアに位置し、海岸の南東端を形成しています。その特異な地形は、岩がむき出しの小さな半島と砂州によって大陸と結ばれており、周囲には多くの自然景観が広がっています。岬の西側にはホフマン川の三角江が広がり、東にはカヴァレイ川の河口があるため、地域は豊かな水域に囲まれています。国際水路機関（IHO）によれば、ここはギニア湾の西の端とされています。

ランドマーク

海からのアクセス時には、岬を彩るいくつかの注目のランドマークが見られます。ホフマン川の三角江の出口には、ラスワーム島があります。この島は岬と防波堤によって繋がっており、その名称はメリーランド・アフリカ植民地の初代黒人総督であるジョン・ブラウン・ラスワームに因んで名付けられました。また、岬の周囲に多い砂州を警告するために設置された灯台も重要な目印となっています。かつては、ハーパー市内の白い建物に乗せられた金色の球体が、遠くからでも容易に確認できたという記録も残されています。

歴史的背景

パルマス岬の名前は、1458年にポルトガルのエンリケ航海王子によって派遣された探検家ディオゴ・ゴメスにより付けられました。彼は西アフリカ海岸を南下し、海岸線が明確に方向を変える地点に到達しました。この地点を「Cabo das Palmas（ヤシの岬）」と命名し、後に英語の「Cape Palmas」へと変化しました。同様に、岬の周辺河川も最初は「Rio das Palmas（ヤシの川）」と呼ばれ、その後ホフマン川として知られるようになりました。さらに、1502年に完成したカンティノ図には、パルマス岬の名が記載されており、その重要性が示されています。

メリーランド植民地とハーパー

1831年、メリーランド州議会は、元奴隷や自由な黒人をアフリカに移送する計画を立て、メリーランド州植民地協会を設立しました。この協会はリベリア植民地を創設したアメリカ植民地協会の支部が母体となっており、その後、1833年から新たな植民地をパルマス岬周辺に建設しました。1834年に設立されたこの植民地は「メーリーランド・アフリカ」と名付けられ、1841年には国家としての地位を得ました。1854年には独立してメリーランド共和国となり、その後リベリア共和国に併合されたのです。

町としては、ハーパーが1835年に設立され、小さな港湾としての機能を持っています。この町はホフマン川の三角江の近くに位置し、内陸部へと市街地が広がっています。パルマス岬という名称は、この郡全体やハーパーのことを指すこともあり、地域において重要な意味を持っています。

結論

パルマス岬は、その美しい風景と豊かな歴史が魅力的な場所です。地元の文化や歴史を体感できるこの岬は、多くの人々にとって訪れる価値のあるスポットといえるでしょう。

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