パロス島

パロス島：エーゲ海の宝石

パロス島は、ギリシャのキクラデス諸島に位置する美しい島です。透き通るような海、白い砂浜、そして伝統的なギリシャ建築が織りなす風景は、訪れる人々を魅了してやみません。古代から良質な大理石の産地として知られ、その歴史は深く、多くの物語を秘めています。

地理と自然

パロス島は、ナクソス島の西約8kmに位置し、面積は約165平方キロメートル。島の形は洋梨に似ており、中央には標高724mの山があります。海岸線は変化に富み、美しいビーチや入り江が点在しています。特に、東海岸のChrissí Aktí（ゴールデンビーチ）は、ウィンドサーフィン愛好家に人気のスポットです。また、パロス島周辺には12の小島があり、手つかずの自然が残されています。

歴史

パロス島の歴史は古く、古代にはミノア文明の影響を受けました。その後、イオニア人が入植し、繁栄を築きました。パロス島の大理石は、古代ギリシャの彫刻家たちに愛され、数々の傑作を生み出す原動力となりました。ペルシア戦争ではペルシア側についたため、アテナイの攻撃を受けましたが、その後デロス同盟に加盟し、繁栄を続けました。中世には、ヴェネツィア共和国の支配下に入り、オスマン帝国の支配を経て、1832年にギリシャ王国の一部となりました。

大理石の島

パロス島は、古代から大理石の産地として知られています。その大理石は、白く半透明で、きめが細かく、美しい質感を持つことで珍重されました。古代ギリシャの彫刻家たちは、パロス島の大理石を使って、数々の傑作を制作しました。有名なミロのヴィーナスもパロス島産の大理石で作られています。現在でも、大理石の採石場跡を見学することができ、その歴史に触れることができます。

ランドマーク

パリキア

島の北西海岸に位置するパリキアは、パロス島の首都であり、主要な港です。白い家々が迷路のように入り組んだ旧市街は、散策に最適です。また、パリキアには、エカトンタピリアニ教会という美しい教会があります。この教会は、4世紀に聖ヘレナによって建てられたと伝えられており、パロス島の重要な巡礼地となっています。

ナウサ

島の北側に位置するナウサは、美しい港町です。かつては漁村でしたが、近年は観光地として発展しています。港には、カラフルな漁船が停泊しており、絵のような風景が広がります。ナウサには、多くのレストランやカフェがあり、新鮮なシーフード料理を楽しむことができます。

パロス島へのアクセス

パロス島へは、アテネのピレウス港からフェリーでアクセスできます。また、パロス島には空港があり、アテネからの国内線が運航しています。島内では、バスやレンタカーを利用して移動することができます。

パロス島は、美しい自然、豊かな歴史、そして美味しい料理が楽しめる魅力的な島です。エーゲ海の島々を巡る旅の際には、ぜひパロス島を訪れてみてください。

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