パンアジアボクシング協会

パンアジアボクシング協会（PABA）について

パンアジアボクシング協会（Pan Asian Boxing Association、略称PABA）は、アジアおよびオセアニアにおけるプロボクシング団体で、世界ボクシングソサエティ（WBS）の傘下として2023年まで活動していました。PABAの本部は韓国のソウルに位置し、会長を務めるのはシム・ヤンソプ氏です。1995年に設立されて以来、アジアのプロボクシング界で重要な役割を果たしてきました。

PABAの設立と発展

PABAは世界ボクシング協会（WBA）の傘下として設立され、1995年8月5日には初のタイトルマッチが開催されました。設立にあたり、アラン金氏（現在はEPBAの設立者）が事務局長を務め、その後、彼はEPBA（Eurasia Pacific Boxing Association）を創設し、WBC（世界ボクシング評議会）傘下で活動を開始しました。PABAは彼の離脱後、独自の道を歩み続けました。

PABAの特徴的な点は、スーパー王座、正規王座、暫定王座の三種類の王座が認定されていることで、これにより王座統一戦も行われています。また、PABAはハーフポイントシステムを導入し、2008年には女子王座を認定しました。さらに、稀なジュニア王座も設け、若手選手の登竜門としての役割も果たしています。

日本とPABA

PABAでの日本人選手の活躍は長い歴史があります。初めての日本人PABA王者となったのは、2013年11月にスーパーウェルター級の正規王座を獲得した渡部あきのり選手です。また、他にも多くの日本人ボクサーがPABAのタイトルに挑戦してきましたが、その多くは王座獲得には至っていません。特に2015年には、コブラ諏訪選手がスーパーウェルター級の正規王座を獲得し、日本人選手として2人目のPABA王者となりました。

PABAの解散

PABAは活動を続けていましたが、2016年にシム・ヤンソプ会長らがWBAから離脱し、新たに世界ボクシングソサエティ（WBS）を設立しました。この時、PABAもWBAから離れ、WBSの傘下へと移行しました。しかし、2018年にはPABA自体が解散する運びとなり、その歴史に幕を下ろしました。

PABAが輩出した選手たち

PABAは多くの世界王者を輩出してきました。男子選手ではポンサワン・ポープラムック（ミニマム級）、デンカオセーン・カオウィチット（フライ級）などが有名です。また女子選手もノンムアイ・ゴーキャットジム（ライトフライ級）や高麗君（フェザー級）などがPABAのタイトルを手にしています。選手たちの努力により、PABAはアジアのボクシング界において重要な位置を確立してきたのです。

まとめ

PABAは、アジアとオセアニア地域におけるプロボクシングの発展に貢献し、多くの選手にチャンスを提供してきました。その活動は、ボクシング界の多様性を促しており、過去の栄光と共に歴史に名を刻んでいます。

もう一度検索