パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻

『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』

『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』は、1973年3月17日に公開された東京ムービー制作の劇場用中編アニメーションです。この作品は先にリリースされた『パンダコパンダ』の続編として位置づけられています。上映時間は38分で、色彩豊かなアニメーションが特徴です。映画は「東宝チャンピオンまつり」の一環として公開されたもので、意外にもメイン作品であった『ゴジラ対メガロ』を凌ぐ人気を獲得しました。また、同日にもう一つのパンダ映画『パンダの大冒険』も公開されており、これにより同日中にパンダをテーマにした作品が競演する形となりました。

ストーリー

物語は、ミミ子とその家族であるパパンダとパンの三人が中心です。ある日、彼らの家に一匹のトラの子どもが迷い込みます。このトラの子どもは、近くのサーカス団から逃げ出したものです。トラとの出会いから、ミミ子たちはサーカスに招待されますが、その晩大雨が降り、翌朝には洪水が起こります。家が水に囲まれてしまう中、彼らは洪水に飲まれて立ち往生しているサーカス団の動物たちを救うため、自作のいかだを使って助けに向かう努力をします。この冒険を通じて、友情や助け合いの大切さが描かれています。

主要スタッフ

本作は、名だたるスタッフによって制作されました。脚本と画面構成を担ったのは宮崎駿で、美術設定も手掛けており、アニメーション作品の基礎が彼のセンスに支えられています。また、作画監督には大塚康生と小田部羊一が担当し、絵の美しさを引き立てました。撮影は清水達正が行い、音楽を佐藤允彦が担当しています。アニメーションの制作は東京ムービーが行っています。

登場キャラクター

ミミ子

ミミ子は赤毛の三つ編みを持つ小学生で、非常に明るく、決して物事に動じない性格を持つ女の子です。彼女は、パンダの父子と一緒に暮らしており、時折祖母に手紙を送るなど、心温まる日常を描いています。逆立ちが得意で、感情が高まると頻繁に逆立ちをするかわいらしい一面も持っています。

パパンダ

パパンダはジャイアントパンダの父で、ミミ子にとっての父親的存在です。彼は言葉を話し、ミミ子と普通に会話をしながら生活しています。大きな体を活かして、洪水の際にはしっかりとミミ子をサポートします。

パン

パンはパパンダの息子で、まだ幼い身体を持つジャイアントパンダです。好奇心旺盛な性格から、時にトラブルを引き起こすこともあります。彼の元気いっぱいの姿が作中に活力を与えています。

トラ

トラはサーカス団から逃げた子供のトラで、ミミ子たちと親しく過ごします。彼の登場がストーリーの展開をいっそう面白くし、サーカスのキャラクターたちの交流を盛り上げます。

実際の上映

『パンダコパンダ 雨ふりサーカスの巻』は、多くの観客に感動を与え、特に子どもたちに大人気を博しました。バックグラウンドは小林プロダクションが担当し、見事なしっかりした映像作品となっています。また、主題歌は水森亜土が担当し、作品の雰囲気を一層引き立てる役割を果たしました。シンプルでありながら、深いメッセージを持つ本作は、今日でも多くの人に愛される作品です。

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