パーマネント・ヴァケイション

『パーマネント・ヴァケイション』（Permanent Vacation）は、1987年にエアロスミスが発表した9枚目のスタジオ・アルバムです。このアルバムは、バンドのキャリアにおいて重要な転換期となり、第二期黄金期への幕開けを告げる作品として位置づけられています。

アルバムは全米アルバムチャートで11位を記録し、イギリスでは初のアルバムチャート入りを果たしました。さらに、「デュード」（Dude (Looks Like a Lady)）、「エンジェル」（Angel）、「ラグ・ドール」（Rag Doll）といったシングルが、アメリカやイギリスでヒットを記録し、アルバムの成功を後押ししました。

プロデュースは、ボン・ジョヴィなどを手掛けたブルース・フェアバーンが担当しました。また、本作ではエアロスミスが初めて外部ソングライターを積極的に起用したことも特徴です。「デュード」や「エンジェル」に携わったデスモンド・チャイルドは、ボン・ジョヴィとの共作経験があり、「マジック・タッチ」や「ハングマン・ジュリー」に参加したジム・ヴァランスは、ブライアン・アダムスとの活動で知られています。

収録曲は以下の通りです。

1. ハーツ・ダン・タイム - Heart's Done Time
2. マジック・タッチ - Magic Touch
3. ラグ・ドール - Rag Doll
4. シモライア - Simoriah
5. デュード - Dude (Looks Like a Lady)
6. セント・ジョン - St. John
7. ハングマン・ジュリー - Hangman Jury
8. ガール・キープス・カミング・アパート - Girl Keeps Coming Apart
9. エンジェル - Angel
10. パーマネント・ヴァケイション - Permanent Vacation
11. アイム・ダウン - I'm Down (ビートルズのカヴァー)
12. ザ・ムーヴィー - The Movie

「エンジェル」は、後に日本のテレビドラマ『エンジン』のオープニングテーマに使用され、日本でも広く知られるようになりました。また、「アイム・ダウン」は、ビートルズの楽曲をエアロスミスがカヴァーしたものです。

アルバムには、以下のミュージシャンが参加しています。

スティーヴン・タイラー - ボーカル、ピアノ、ハーモニカ
ジョー・ペリー - ギター
ブラッド・ウィットフォード - ギター
トム・ハミルトン - ベース
* ジョーイ・クレイマー - ドラムス、パーカッション

ゲストミュージシャンとして、ジム・ヴァランス（オルガン）、ドリュー・アーノット（メロトロン）、モーガン・ラエル（スティールドラム）などが参加しています。

『パーマネント・ヴァケイション』は、エアロスミスの新たな音楽性を確立し、世界的な成功を収めるきっかけとなった重要なアルバムと言えるでしょう。

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