パーヤップ大学

パーヤップ大学は、タイ王国チェンマイ県に位置する私立大学です。1974年にタイ国キリスト教団によって創設されました。この大学は、タイ国私立高等教育機関協会の創設メンバーであり、アジア・キリスト教大学協会（ACUCA）や東南アジア高等教育機関協会（ASAIHL）のメンバー校でもあります。

歴史

パーヤップ大学の歴史は、1888年に設立されたマックギルバリー神学カレッジにまで遡ります。この神学校は、後に現在の神学部の基礎となりました。当初、この学校は初等教育を修了した学生を受け入れていましたが、徐々に高校卒業を入学条件とするようになりました。1960年には7年課程の神学学士コースが設置され、高校卒業が正式な入学条件となりました。また、もう一つの前身であるマコーミック病院看護学校は1923年に創設され、当初は限定的な教育を受けた学生を受け入れていましたが、1961年には高校卒業を入学条件としました。これらの学校機関は学位を授与していましたが、当時はタイ政府からの大学としての承認を受けていませんでした。

1969年に政府が私立大学法を公布すると、タイの私立高等教育機関は法的な地位を得ることができました。この法律を受けて、タイ国神学校とマコーミック病院看護学校は私立大学設立に向けて協議を開始しました。その結果、タイ国キリスト教団、米国長老派ミッション、ディサイプル派海外牧師部が共同で大学設立文書を作成し、タイ政府に提出しました。1974年3月21日、パーヤップ大学はバンコク首都圏を除くタイで最初の私立大学として誕生しました。

当初、大学は施設を借りながら運営されていました。キャンパスは2ヶ所に分かれており、一つはマコーミック病院の隣地、もう一つはチェンマイ市西部の4エーカーの土地にありました。当初は両キャンパスを開発する計画でしたが、西部の土地価格の高騰により、追加の土地購入が不可能となり、開発計画は頓挫しました。さらに、マコーミック病院側のキャンパスも、看護学校や神学校の学生、看護師の宿舎が手狭になってきていました。将来的な学生数の増加を考えると、このままでは収容能力が不足する恐れがありました。そのため、1974年に大学理事会は、マコーミック病院の西3キロにある120エーカーの土地を購入することを決定しました。この土地が現在のメインキャンパスであるメーカーオキャンパスです。その後も土地の追加購入が行われ、最終的にはキャンパスは275エーカーまで拡大しました。

1975年、パーヤップ大学はメトロポリタン・エンジニアリングコンサルタントと契約を締結し、10年間のキャンパス開発計画を策定しました。この計画に基づいて、1982年までにメーカーオキャンパスに5棟の校舎が建設され、その後もさらに16棟が建設されました。一方、ゲーオ・ナワラットキャンパスでは、神学部、看護学部、音楽部、キリスト教交流インスティチュート、大学アーカイブが継続して運営されました。

1984年、パーヤップ大学はタイ政府から正式に認可され、タイ国内の私立大学として初めて政府公認を受けた総合大学となりました。これを機に、大学はさらに発展し、学生の収容能力や教育の質が向上しました。また、アメリカをはじめとする海外からの支援を受け、大学院教育や教員研修も充実していきました。さらに、東南アジアや世界各地から学生を受け入れ、幅広い分野で国際プログラムを展開しています。

教育

パーヤップ大学は、リベラルアーツ教育と予備専門教育を提供しており、12の学部で22のタイの学位を授与しています。

国際性

パーヤップ大学は、アメリカ、中国、ミャンマー、韓国、フランス、ドイツ、メキシコ、日本、パキスタン、インド、トルコなど、約30カ国から200人以上の留学生を受け入れています。学生は英語で学士課程や修士課程を学んでおり、英語圏以外の学生に対しては、大学内で集中的な英語学習プログラムを提供し、英語能力の向上を支援しています。

キャンパス

メーカーウキャンパス：チェンマイ県ムアンチェンマイ郡チェンマイ=ラムパーン・スーパーハイウェイ沿い
ケーオナワラットキャンパス：チェンマイ県ムアンチェンマイ郡ケーオナワラット通り
ターンケーオキャンパス：チェンマイ県ムアンチェンマイ郡フワイケーオ通り

この大学は、タイの教育発展に大きく貢献し、国際的な教育機関としても重要な役割を果たしています。

外部リンク

パーヤップ大学公式ページ
* パーヤップ大学インターナショナルカレッジ公式ページ

もう一度検索