タイ国キリスト教団

タイ国キリスト教団（Church of Christ in Thailand：C.C.T.）は、タイにおける主要なプロテスタント系キリスト教団体の連合体です。タイ語では「สภาคริสตจักรในประเทศไทย」と表記されます。

概要

タイ国内には多くのプロテスタント系団体が存在しますが、その中でタイ国キリスト教団は最大の規模を誇る政府公認の連合団体です。2011年時点で16万人もの信徒を擁しており、タイのキリスト教界において重要な位置を占めています。

1934年、タイ国内のプロテスタント諸団体を包括するエキュメニカルな連合体として、サイアムキリスト教団が設立されました。当初は、長老派が中心的な存在であり、その他に、アメリカ・バプテスト派、英国キリスト教団、ドイツ・マーバーガーミッションなどが所属していました。第二次世界大戦中を除き、1970年代後半まで長老派が教団内で主流派として影響力を保持していましたが、1990年代に入ると、バプテスト系の民族教会が構成員のほぼ半数を占めるようになりました。

教団は世界教会協議会（WCC）やアジアキリスト教協議会（CCA）に加盟しており、エキュメニカリズムを重視しています。教団の運営は長老派、ディサイプル派、バプテスト派の要素が混在した体制で行われています。構成員は、タイ人、中国系タイ人、カレン族、英語圏信者など、多様な背景を持つ人々によって構成されています。また、教団ビル12階には日本語教会も存在します。

所在地

教団の本部は、バンコク都ラーチャテーウィー区のペッチャブリー通り、パヤータイ通り328番地（フア・チャーン橋のそば）に位置しています。

教区

1934年のサイアムキリスト教団発足時には、7つの教区がありました。そのうち6つは地理的な区分に基づいた教区で、残りの1つは中国人コミュニティを対象とした民族的なカテゴリーによる教区でした。

当時の教区構成は以下の通りです。

チエンマイ県
チェンラーイ県・ラムパーン県
プレー県・ナーン県
ピッサヌローク県・バンコク都
ナコーンパトム県・ラーチャブリー県・ペッチャブリー県
トラン県・ナコーンシータンマラート県
中華教会

現在では、教区の数は19まで増加しています。

社会事業

タイ国キリスト教団は、地域社会への貢献として、医療や教育といった社会事業に積極的に取り組んでいます。また、エキュメニカル運動にも積極的に参加しています。教団は、バンコクキリスト教病院、タイキリスト教大学、パーヤップ大学などの教育・医療施設を運営しています。さらに、スラム地域の貧困救済や、2004年から2005年にかけてのスマトラ島沖地震の被災者支援にも貢献しました。

脚注

特筆すべき脚注はありません。

関連項目

パーヤップ大学（仮のリンク）
マコーミック病院（仮のリンク）

外部リンク

タイ国キリスト教団ウェブページ (タイ語)（仮のリンク）

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