ヒギンズ (ミサイル駆逐艦)

アメリカ海軍ミサイル駆逐艦「ヒギンズ」(DDG-76)について

「ヒギンズ」は、アメリカ海軍が誇るアーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の26番艦として知られています。この艦名は、1988年にレバノンで国際連合平和維持活動中にヒズボラと連携した親イラン勢力に拘束され、1990年に命を落としたウィリアム・R・ヒギンズ海兵隊大佐の功績を称え、その名が冠されました。

艦歴

1996年11月14日、メイン州のバス鉄工所にて起工。
1997年10月4日に進水、命名式が行われました。
1999年4月24日、フロリダ州エヴァーグレーデス港にて正式に就役。

就役後、「ヒギンズ」は数々の重要な任務に参加しています。

2010年のハイチ地震発生時には、アメリカ沿岸警備隊のヘリコプター部隊に対し、兵站支援を実施。
2018年4月14日、シリア内戦において、シリア政府軍による化学兵器使用疑惑が浮上したドゥーマに対する報復として、アメリカ、イギリス、フランスが共同でシリアを攻撃した際、「ヒギンズ」はペルシア湾上から23発ものトマホーク巡航ミサイルを発射。
2021年8月16日、日本の在日米軍横須賀基地に「ハワード」と共に配備され、極東地域におけるアメリカ海軍のプレゼンスを強化。
2022年9月20日、カナダ海軍のフリゲート艦「バンクーバー」と共同で台湾海峡を通過。この行動はアメリカ第七艦隊によって公表され、地域の安定に対する関与を示すものと見られました。
2024年10月20日にも、同じくカナダ海軍のフリゲート「バンクーバー」と共同で台湾海峡を通過したことを中国人民解放軍東部戦区が発表。

特記事項

「ヒギンズ」は、アーレイ・バーク級駆逐艦の中でも、高度な戦闘能力と多岐にわたる任務遂行能力を持つ艦艇として知られています。その活動範囲は、人道支援から紛争地域における軍事作戦まで幅広く、アメリカ海軍の即応性と柔軟性を示す象徴的な存在と言えるでしょう。また、最新の技術が導入されており、対空、対水上、対潜水艦戦能力も高く、情報収集や電子戦にも対応できるなど、多様な脅威に対処することが可能です。乗組員の高い練度と士気も維持されており、国際的な協力体制の下で、地域の平和と安定に貢献しています。

関連情報

アメリカ海軍艦艇一覧
navsource.org: USS Higgins
navsite.de: USS Higgins

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