ヒットQ

『ヒットQ』

『ヒットQ』（ヒットキュー）は、1970年10月7日から1971年1月13日にかけて、日本テレビ系列局で毎週水曜日の19時00分から19時56分（日本標準時）に放送された日本テレビ製作の歌謡バラエティ番組である。

番組概要

この番組は、架空のレコード会社「デモン・レコード」を舞台としたテレビドラマ仕立てで展開されるという、当時としてはユニークな形式を採用していた。番組内で繰り広げられる様々な出来事をドラマとして描きながら、当時の流行歌やヒット曲を紹介していくという手法が採られた。これは、前番組にあたる『ヒットで突っ走れ!』から引き継がれた1時間番組の枠で放送された。

番組開始当初、1970年10月7日に放送された第1回は、ザ・スパイダースをメインに据え、バラエティ色やコント色の強い構成でスタートした。この初回放送時の主要キャストは、社長役を田子ノ浦親方（元関脇出羽錦）、専務役を堺正章氏（当時ザ・スパイダース）、重役役を堺氏以外のザ・スパイダースメンバー、そして新人歌手役を石田ゆり氏らが担当した。

しかし、番組は早くも第2回から構成の大幅な見直しを図ることとなる。ザ・スパイダースのメンバーからは、井上順之氏（後の井上順氏）のみがメインキャストとして残留することになり、新たな顔ぶれとして、コメディリリーフと進行アシストを担当する重役役に早野凡平氏が、また番組内の新人発掘オーディションコーナー専任の進行役アナウンサーとして橋本哲也氏（後の橋本テツヤ氏）が迎え入れられた。

さらに、同年11月9日放送の第5回からは、女優の石田ゆり氏が新人歌手役から社員役（サブキャスト）となり、実質的に井上氏のアシスタントを務める形でレギュラーに加わった。

その後、放送回が進むにつれて、初期に強く打ち出されていたコント色の強いコーナーや演出は徐々に排除されていく傾向が見られた。そして12月に入ると、番組は「レコード会社」という舞台設定のみを残す形となり、井上氏と石田氏のコンビが司会を務める、純粋なショー形式の歌謡番組へと完全に移行した。

短い放送期間を経て、1971年1月13日に最終回を迎えた。最終回では、後番組となる歌謡番組『スターへばく進!!』の告知が行われ、番組の締めくくりとされた。なお、本番組の主要キャストであった井上順之氏、石田ゆり氏、橋本哲也氏の3名は、引き続き『スターへばく進!!』にも出演している。

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