ヒフィケプニェ・ポハンバ

ヒフィケプニェ・ルーカス・ポハンバは、1935年8月18日に生まれ、ナミビアの政治家として重要な役割を果たしました。彼はナミビアの第2代大統領であり、南西アフリカ人民機構（SWAPO）の議長も務めました。

生い立ちと政治活動

ポハンバは幼少期に南アフリカ聖公会の教育を受けました。1960年、25歳の時にSWAPOの創設メンバーとなり、政治活動を開始。逮捕されるも、南ローデシアを経て強制送還され、その後ナミビアの刑務所に収監され、自宅軟禁も経験しました。1964年には、SWAPOのザンビアオフィスを設立するためルサカに赴き、その際に後の初代大統領サム・ヌジョマと出会いました。ナミビア独立までの間、彼はSWAPOの代表としてアフリカ各地を回り、1980年代前半にはソビエト連邦で政治学を学びました。

独立後の活動

1989年、ポハンバはSWAPOの選挙運動を主導し、憲法制定議会のメンバーとして活動しました。独立後の1990年から1995年まで自治大臣、1995年から1997年まで漁業海洋資源大臣、1997年から2000年まで無任所大臣を歴任。1997年にはSWAPOの事務局長、2002年には副代表に就任しました。2001年1月26日には土地大臣に任命され、2005年の大統領就任までその職を務めました。

土地改革政策

土地大臣在任中には、白人農地所有者から黒人農地所有者への土地移転政策を推進し、従来の自由市場に基づく土地売買政策からの転換を図りました。この政策は、ジンバブエのロバート・ムガベの政策と類似点があると指摘されました。

大統領としての活躍

2004年、SWAPOの臨時党大会で大統領候補に選出されたポハンバは、同年の大統領選挙で76.4%の得票を得て当選しました。これは「地滑り的な勝利」と評され、ヌジョマの後継者として見なされました。2005年3月21日に第2代大統領に就任して以来、彼は慎重さと不正に対する断固たる姿勢で知られました。

一部ではヌジョマの再登板の憶測もありましたが、ヌジョマ自身がそれを否定し、ポハンバを支持する意向を示しました。2007年11月にはSWAPOの議長に選出され、2009年の大統領選挙でも再選を果たしました。

ナミビアの大統領は3選が禁止されているため、ポハンバは2015年3月21日に任期満了で大統領を退任しました。その後、約1ヶ月後の4月19日にはSWAPOの議長も退任しました。

ポハンバは、ナミビアの独立と発展に大きく貢献した政治家として、その名前は歴史に刻まれています。

もう一度検索