ヒートオンビート

ヒートオンビート

ヒートオンビート（欧字名: Heat on Beat）は、日本の競走馬で、2017年3月24日に誕生しました。その名は「リズムに乗って」という意味を持ち、レースにおいてもその名に恥じないリズム感のある走りを見せています。特に2023年の目黒記念での勝利は彼の競走馬としてのキャリアにおける大きなマイルストーンとなりました。

戦績

ヒートオンビートは、2019年12月15日に阪神競馬場で行われた2歳新馬戦（芝2000m）でデビューしました。このレースではクリストフ・ルメール騎手が騎乗し、見事に2着に入賞。その後、2020年に明けますと、3歳で迎える5月2日の3歳未勝利戦で初勝利を飾りました。この勝利を皮切りに、ヒートオンビートは条件クラスでの出走を重ねながら着実に成長を遂げていきます。

2021年1月には3勝クラスである美濃ステークスに出走し、見事勝利を収めました。この勝利により、ヒートオンビートはオープンクラスに昇格。続けて、同年の5月30日に臨んだ目黒記念では初の重賞挑戦にもかかわらず、中団から直線で最速の上がりを見せ、ウインキートスに次ぐ2着という結果を残します。

2022年までの彼の成績は、5歳の時に訪れた天皇賞（春）での4着を含め、全て重賞での安定したパフォーマンスを示していました。特に前年の目黒記念から2023年3月の日経賞までの10連戦では、2着、3着をそれぞれ3回ずつ記録。ここでのパフォーマンスは「善戦マン」として注目を集めることになりました。ヒートオンビートは、勝利に手が届かずも確かな実力を示していたのです。

2023年5月30日に行われた目黒記念では、鞍上に同日開催の東京優駿を制したダミアン・レーンを迎え、彼のキャリアにとって特別な意味を持つレースとなりました。道中では内ラチ沿いで中団をキープし、レース後半では外から猛然と追い上げていきます。そして、逃げていたディアスティマを頭差でかわし、念願の重賞初優勝を手にしました。期待された年末の有馬記念では最下位に沈むものの、秋には京都大賞典で3着に入るなど、その実力を証明していきます。

2024年に入ると、7歳シーズンを迎えたヒートオンビートは、日経賞と目黒記念に出走。しかし、宝塚記念での12着が響き、障害への転向を決意し、美浦の青木孝文厩舎への移籍が9月に発表されました。

血統

ヒートオンビートの血統にも注目が集まります。彼の半兄であるラストドラフトは2019年の京成杯を制した実績がありますし、母のマルセリーナは2011年桜花賞の勝ち馬です。また、半弟であるグランデッツァは重賞3勝を果たしており、母母のマルバイユもフランスのG1アスタルテ賞で勝利を収めています。これらの血統もヒートオンビートの能力に大きく寄与しています。

ヒートオンビートは、競走馬としての経歴を重ねる中で、何度も挑戦し続け、振り返れば多くの努力と成長、そして多くの期待を担って走り続けてきた名馬です。

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