ヒーローショー (映画)

ヒーローショー (2010年の映画)

『ヒーローショー』は、2010年に公開された日本の映画作品。人気お笑いコンビ・ジャルジャルが主演を務め、鬼才・井筒和幸が監督を務めたことで話題を呼んだ。

この作品は、実際に起きた東大阪集団暴行殺人事件をモチーフにしており、若者たちの閉塞感や衝動、そして暴力がエスカレートしていく様を生々しく描き出している。

あらすじ

主人公は、何をやっても中途半端な日々を送るユウキ（福徳秀介）。彼は先輩の剛志から、ヒーローショーの悪役アルバイトを紹介される。ユウキはショーのアルバイトを通して、日常から少しだけ抜け出す。

ある日、仲間内のノボルが剛志の彼女と関係を持ったことが発覚。怒った剛志は、ショーの最中にも関わらずノボルに大怪我を負わせるほどの喧嘩を繰り広げてしまう。しかし、剛志の怒りは収まらず、ユウキら仲間たちを集めてノボルたちに報復を行う。

一方、ノボルたちも黙ってはいなかった。自衛隊上がりの勇気（後藤淳平）を仲間に引き入れ、剛志たちに反撃を開始する。こうして、若者たちの争いは次第にエスカレート。やがて、取り返しのつかない殺人事件へと発展していく。

作品の特徴

本作は、暴力的な描写や性的な表現を多く含むため、R15+指定を受けている。若者たちの刹那的な感情や、社会に対する鬱屈した思いが、過激な描写を通して表現されている点が特徴。

また、エンドクレジットの最後に、2009年に亡くなった作曲家・加藤和彦（井筒監督の過去作『パッチギ!』シリーズの音楽を手がけた）への献辞が表示される。

キャスト

鈴木ユウキ：福徳秀介（ジャルジャル）
石川勇気：後藤淳平（ジャルジャル）
江沢あさみ：ちすん
ユウキの元相方・剛志：桜木涼介
ノボル：松永隼
香川勉：米原幸佑
美由紀：石井あみ
香川拓也：林剛史
斎藤健太：巨勢竜也
星野：永田彬
ゆり：結城しのぶ
鬼丸：阿部亮平
鬼丸（弟）：ジェントル
香川義男：大森博史
香川(拓也の母)：斉藤林子
木村：飯島洋一
ヒロト：落合扶樹
解体工場のダチ：長部努
ユウキの母：筒井真理子
あさみの叔父：木下ほうか
村川悟司：升毅
長谷川：光石研
清水：清水伸
浜島：千葉ペイトン
水沢：水澤紳吾
洋子：太田美恵
秀夫：黒柳康平
中田：吉田羊
鴨川シーワールドの工務店員：森本のぶ

スタッフ

監督：井筒和幸
脚本：吉田康弘、羽原大介、井筒和幸
音楽：藤野浩一
撮影：木村信也
照明：尾下栄治
録音：白取貢
編集：冨田伸子

受賞

第25回高崎映画祭：最優秀新人男優賞（福徳秀介、後藤淳平）、最優秀監督賞（井筒和幸）
第6回おおさかシネマフェスティバル：新人男優賞（ジャルジャル)

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