ビクター・ハリス

ビクター・ラニアー・ハリス：ユーティリティープレイヤーの軌跡

ビクター・ラニアー・ハリス（Victor Lanier Harris、1950年3月27日 - ）は、カリフォルニア州ロサンゼルス出身の元プロ野球選手。二塁手、遊撃手、外野手をこなすユーティリティープレイヤーとして活躍しました。

メジャーリーグでの挑戦

1970年、ドラフト1巡目（全体9番目）でオークランド・アスレチックスに入団。1972年にテキサス・レンジャーズでメジャーデビューを果たします。翌1973年には152試合に出場し、外野手としてレギュラーの座を獲得。しかし、1974年にシカゴ・カブスへトレードされてからは、出場機会が減少し、その後は複数の球団を渡り歩き、メジャーとAAAを行き来する日々を送りました。

近鉄バファローズでの活躍

1981年、ハリスは近鉄バファローズと契約。俊足、内外野を守れるユーティリティー性、そして長打力という触れ込みで入団しました。1年目は打率こそ高くなかったものの、勝負強い打撃と22本塁打を記録し、合格点以上の活躍を見せました。しかし、2年目以降は怪我の影響もあり、思うような成績を残せず、1983年シーズンをもって自由契約となりました。

近鉄での1年目は主に二塁手として出場しましたが、同年入団した大石大二郎との守備力の差は明らかでした。そのため、2年目からは内野手登録ながら外野を守る機会が多くなりました。

引退後

1984年、ハリスは米球界に復帰し、セントルイス・カージナルス傘下のAAAチームに所属しましたが、同年限りで現役を引退。現在は、カリフォルニア州コンプトンにあるMLBアーバンユースアカデミーで指導者として活躍しています。高校生日本代表との試合では、アメリカチームのコーチを務めるなど、若手育成に力を注いでいます。

プレースタイル

ハリスは、内外野をこなせるユーティリティー性と俊足が持ち味でした。近鉄時代には勝負強い打撃も披露し、チームに貢献しました。

年度別打撃成績(NPB)

(年度別打撃成績は省略)

記録

初出場・初先発出場：1981年4月6日、対阪急ブレーブス前期1回戦（日生球場）、2番・二塁手で先発出場
初打席・初安打：同上、1回裏に山田久志から
初打点：同上、5回裏に山田久志から中前2点適時打
初本塁打：1981年4月14日、対日本ハムファイターズ前期1回戦（日生球場）、7回裏に岡部憲章から右越ソロ

背番号

7 （1972年 - 1973年）
4 （1974年 - 1976年）
20 （1977年 - 1978年）
28 （1980年）
* 36 （1981年 - 1983年）

ビクター・ハリスは、メジャーリーグと日本球界で活躍したユーティリティープレイヤーとして、その名を刻みました。引退後は指導者として、次世代の育成に尽力しています。

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