ビサヤ諸島の戦い

ビサヤ諸島の戦い

ビサヤ諸島の戦いは、太平洋戦争の最終局面で未だフィリピンに残る日本軍と、主にアメリカ軍を中心とした連合国軍との間で繰り広げられた。この戦いは1945年に行われており、占領されたレイテ島を除くビサヤ諸島全域での掃討作戦が展開された。

背景

ビサヤ諸島には、レイテ島、セブ島、ネグロス島など、いくつかの重要な島が含まれ、日本軍はこれらの地域に航空基地を有していた。しかし、レイテ島が1944年末に連合軍の手に落ちると、日本軍の航空戦力は著しく損なわれ、各地にいた守備兵も無力化されてしまった。残る日本軍は、第102師団の地上要員のみであり、その指揮系統は混乱していた。この頃、ダグラス・マッカーサー将軍の指導の下、連合軍は中南部フィリピンの解放を目的とした「ヴィクター作戦」を展開することとなる。

戦闘の経過

パラワン島

1945年の2月28日、アメリカの第41歩兵師団がパラワン島に上陸した。守備していた日本軍はわずかな兵力しかおらず、すぐに壊滅的な被害を受けた。戦後その地には航空基地が整備され、今後の戦闘で活用されることとなった。また、前年に誤報による連合軍上陸によって捕虜が処刑される事件があったことも記録されている。

パナイ島

その後3月18日、アメリカ軍はパナイ島に上陸し、日本軍はほとんど抵抗できないまま撤退していった。この動きを受け、隣接するギマラス島も占領された。

セブ島

セブ島は日本軍の防衛拠点であり、14500人の兵力が配置されていた。しかし、実際には多くが航空整備や後方支援の部隊であり、戦力は飽和状態であった。アメリカ軍が上陸した3月26日、地元のゲリラと協力したアメリカ軍は激しい抵抗を受ける一方で、日本軍の戦力は劣化していた。連合軍は補給線を守りつつ進撃を続け、6月末に戦闘の主力を現地のゲリラに委ねることを決定。セブでは日本軍は持久戦を強いられ、連合軍と戦い続けることとなった。

ボホール島

4月11日、アメリカ軍はボホール島にも上陸したが、日本軍は守備兵力が不足しており、迅速に占領された。日本軍は各地で孤立化し、戦闘を続けることで消耗していった。

戦後の影響

戦争が終わるまでには、ビサヤ諸島の主要地域は連合軍によって支配され続け、日本軍は多くの死傷者を出し、さらには飢饉や病気、ゲリラ攻撃などによって多くの戦力を失い、最終的には戦争を迎えることとなる。日本軍の敗北は、戦争の終焉に向けての重要な転機となった。

参考文献

• - 防衛研修所戦史室　『捷号陸軍作戦（2）ルソン決戦』　朝雲新聞社〈戦史叢書〉、1972年。
• - U.S. ARMY CAMPAIGNS OF WWII Southern Philippines: 27 February--4 July 1945

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