ビッグ・ジム・サリヴァン

ビッグ・ジム・サリヴァン

ビッグ・ジム・サリヴァン（本名：ジェームズ・ジョージ・トムキンス、1941年2月14日 - 2012年10月2日）は、イギリスを代表するセッション・ギタリストです。エディ・コクランやトム・ジョーンズなど、数々の著名なアーティストの伴奏を務め、その卓越した演奏技術と幅広い音楽性で音楽業界に多大な貢献をしました。

生涯

ロンドンで生まれたサリヴァンは、16歳の時にハンク・ウィリアムスの音楽に触発され、ギターを始めました。当初は中古のスパニッシュ・ギターを使用していましたが、後にギブソンSGを購入。ほぼ同時期にプロとしてのキャリアをスタートさせ、1960年にはマーティー・ワイルドのバックバンドに加入しました。

その後、セッション・ギタリストとして数多くのレコーディングやライブに参加し、実績を重ねました。1969年にはトム・ジョーンズのバックバンドを務め、その後もスタジオ・ミュージシャンとして活動を続けました。

1972年には、ロンドン交響楽団とイギリス室内合唱団が発表したアルバム『トミー』の編曲にも関わっています。この作品への参加は、彼の音楽的な才能の幅広さを示す一例と言えるでしょう。

2012年10月2日、71歳で永眠。

エピソード

サリヴァンは、後進の育成にも熱心でした。1956年、近所に住んでいたリッチー・ブラックモアにギターの奏法を教えたことは有名なエピソードです。ブラックモアは後に、ディープ・パープルのギタリストとして世界的な成功を収めました。

また、ジミー・ペイジの師であったことでも知られています。ペイジは、1960年代のイギリス音楽業界で、サリヴァンの愛称「ビッグ・ジム」になぞらえて「リトル・ジム」と呼ばれていました。ペイジも後に、レッド・ツェッペリンのギタリストとしてロック史に名を刻みました。

サリヴァンの指導を受けたギタリストたちが、音楽史に大きな足跡を残していることは、彼の才能と指導力の高さを物語っています。

参加作品

ギルバート・オサリバン - 「アローン・アゲイン」（1972年）

参考文献

『ロックギタリスト』 財団法人ヤマハ音楽振興会刊・山本安見著 (1975年)
* 『リッチー・ブラックモア 狂気の雷舞』 新興楽譜出版社刊・三木千寿著 (1977年)

ビッグ・ジム・サリヴァンの音楽への情熱と才能は、多くのミュージシャンに影響を与え、彼の残した音楽は今もなお多くの人々に愛され続けています。

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