ビリー・シャーウッド

ビリー・シャーウッド - プログレッシブ・ロックの多才なアーティスト

ビリー・シャーウッド（Billy Sherwood、本名：William A. Sherwood）は、1965年3月14日にアメリカ合衆国で誕生したロック・ミュージシャン兼音楽プロデューサーです。彼は特にプログレッシブ・ロックバンド「イエス」のメンバーとしての活動で広く知られ、その独自の音楽スタイルと多彩な才能で数多くのプロジェクトに携わってきました。

音楽キャリアの初期

シャーウッドの音楽キャリアは1980年代に始まりました。彼は実兄のマイケル・シャーウッドと共に「ロジック」というバンドで活動しており、そこでの経験が彼の音楽的成長に大きく寄与しました。その後、ガイ・アリソンなどと共に「ワールド・トレイド」を結成し、ベースとボーカルを担当。彼らのセカンド・アルバム『ユーフォリア』では、彼が深く影響を受けたクリス・スクワイアがゲストラインアップとして参加しました。

1989年、シャーウッドはイエスの脱退したジョン・アンダーソンの後任ボーカリストの候補として、音楽制作に関与。彼が関わった楽曲「Love Conquers All」は、イエスのコンピレーション・アルバム『イエスイヤーズ』に収録されました。さらに1991年には、アルバム『結晶』の楽曲「The More We Live - let go」でエディ・オフォードと共にプロデューサーとして活動しました。

イエスとの関わり

ビリーが本格的にイエスのメンバーとして活動し始めたのは1997年のことです。彼はアルバム『オープン・ユア・アイズ』にキーボードプレーヤーとして参加し、続く1999年の『ラダー』ではギタリストとしての役割を全うしました。在籍中、彼は主に作曲やアレンジの面で貢献し、特にトレヴァー・ラビン時代の楽曲においてリードギターを担当しました。ただし、音楽的な方向性の違いにより、2000年3月のツアー終了後にイエスを脱退しました。

音楽活動の多様性

脱退後もシャーウッドは精力的に活動を続けました。彼はクリス・スクワイアと共にいくつかのアルバムを制作し、2007年にはアラン・ホワイトやトニー・ケイと共に「サーカ」およびそのスピンオフバンド「YOSO」を結成。これらのプロジェクトを通じて、彼はプログレッシブ・ロック界での存在感を維持しました。また、数多くのプログレッシブ・バンドへのトリビュート・アルバムの企画や制作にも関与しています。

2015年には、クリス・スクワイアが病気療養のためイエスのツアーに参加できなくなった際、急遽彼の代役としてツアーに参加することが決定しました。残念ながら、その後クリスが他界したため、シャーウッドはそのままイエスのメンバーとして活動を続けました。2017年には彼のバンド「ワールド・トレイド」が22年ぶりのアルバムを発表するなど、活動の幅を広げています。

ディスコグラフィ

ビリー・シャーウッドは、多くのソロアルバムをリリースしています。以下はその一部です。

• - 「ザ・ビッグ・ピース」 (1999年)
• - 「ノー・コメント」 (2003年)
• - 「ホワット・ワズ・ザ・クエスチョン」 (2011年)
• - 「シチズン」 (2015年)

また、彼は「ロジック」や「ワールド・トレイド」、イエスなどのプロジェクトにも多く参加しています。その活動は多岐にわたり、プログレッシブ・ロックの進展に貢献してきました。

結論

ビリー・シャーウッドは、音楽業界での長いキャリアの中で、数多くの重要なプロジェクトに関与し、独自のスタイルを築いてきたアーティストです。特にイエスにおける彼の貢献は大きく、彼の音楽的影響力は今なお続いています。彼の今後の活動にも注目が集まります。

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