ビリー・バーク (女優)

ビリー・バーク(1884年8月7日 - 1970年5月14日)は、ワシントンD.C.出身のアメリカ合衆国の著名な女優です。彼女は、ジュディ・ガーランド主演の不朽の名作ミュージカル映画オズの魔法使』(1939年)で、北の良い魔女グリンダを演じたことで最もよく知られています。また、ブロードウェイの興行王として名を馳せたフローレンツ・ジーグフェルドの妻としても知られています。

生涯

1884年サーカス道化師をしていた父親のもとに生まれたバークは、幼少期からサーカス団の一員として、アメリカ国内およびヨーロッパを巡る旅を経験しました。その後、家族と共にロンドンに落ち着き、18歳で舞台女優としてデビューを果たします。

22歳の時にニューヨークへ渡り、ブロードウェイデビュー。その天賦の才能を開花させ、舞台女優としての地位を確立しました。1916年には映画『Peggy』でハリウッドデビューを飾り、映画女優としても成功を収めます。しかし、1921年の映画『The Education of Elizabeth』を最後に、女優業から一時引退します。これは、夫フローレンツ・ジーグフェルドが株式投資で巨額の利益を得たため、経済的に働く必要がなくなったことが理由であると言われています。

しかし、1929年のウォール街大暴落とそれに伴う世界恐慌により、夫が破産。バークは再び女優として復帰することを余儀なくされます。1932年の映画『愛の嗚咽』でハリウッドに復帰。この作品は彼女にとって初のトーキー映画であり、撮影中に夫ジーグフェルドが他界するという悲劇に見舞われました。

女優復帰後は、映画出演のみならず、ラジオのパーソナリティとしても活躍するなど、精力的な活動を展開しました。1938年には、映画『Merrily We Live』での演技が評価され、第11回アカデミー賞の助演女優賞にノミネートされるという栄誉に輝きました。

1950年代以降は、テレビ番組にもゲスト出演するようになりますが、徐々に仕事は減少し、1960年に引退。1970年老衰のため85歳で生涯を閉じました。

人物

ジーグフェルドの波乱万丈な生涯を描いた映画『巨星ジーグフェルド』(1936年)では、女優のマーナ・ロイがビリー・バークを演じています。

映画界への貢献が認められ、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにその名を刻んでいます。

主な出演作品
オズの魔法使1939年) - グリンダ(北の良い魔女)役
巨星ジーグフェルド (1936年)
愛の嗚咽(1932年
Merrily We Live(1938年

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