ビーナスライン

ビーナスライン：高原の絶景を駆ける観光道路

ビーナスラインは、長野県茅野市から上田市の美ヶ原高原美術館へと続く、全長約76キロメートルの観光道路です。その名は、沿線にそびえる蓼科山の優美な姿を女神に見立てたことに由来します。この道は、かつて有料道路として建設・運営されていましたが、1986年から順次無料開放され、2002年には全線無料となりました。現在では、八ヶ岳中信高原国定公園内の主要な観光地を結ぶ、人気のドライブコースとして知られています。

ビーナスラインの歴史

ビーナスラインは、もともと軽井沢と上高地を結ぶ大規模観光道路「中信高原スカイライン」の一部として計画されました。長野県企業局によって建設・運営されてきた有料道路でしたが、1986年から段階的に無料開放され、2002年には全線無料化が完了しました。この無料化によって、より多くの人々が気軽に美しい高原の風景を楽しめるようになりました。

ビーナスラインのルートと特徴

ビーナスラインは、大きく分けて4つの区間に分けられます。それぞれの区間が異なる景観や特徴を持っています。

1. 茅野市街地～白樺湖（蓼科高原エリア）：この区間は、ビーナスラインの中で最も標高が低いエリアです。茅野市の市街地を抜け、温泉街や観光施設が点在する蓼科高原へと続きます。
2. 白樺湖～車山～霧ヶ峰（白樺高原・霧ヶ峰エリア）：白樺湖から車山高原を経て、霧ヶ峰高原へと至る区間です。視界が開け、八ヶ岳連峰や南アルプス、乗鞍岳、北アルプスなどの山々を一望できます。
3. 霧ヶ峰～落合大橋（鷲ヶ峰・茶臼岳脇ワインディングロード区間）：霧ヶ峰高原から和田峠へ向かうワインディングロードです。標高1,600～1,700メートル付近を走り、多彩なカーブが続きます。
4. 落合大橋～美ヶ原高原（急勾配・最高所区間）：落合大橋から美ヶ原高原へと続く急勾配の区間です。標高約1,600メートルから最高地点の1,959メートルまで一気に駆け上がり、ヘアピンカーブが連続するつづら折りの道が特徴です。

ビーナスライン沿いの見どころ

ビーナスライン沿いには、数々の見どころがあります。

蓼科高原：温泉やレジャー施設が充実しています。
白樺湖：湖畔にはリゾートホテルやレジャー施設が点在しています。
車山高原：なだらかな丘陵地が広がり、雄大な山々を望むことができます。
霧ヶ峰：7月頃にはニッコウキスゲが咲き乱れます。八島ヶ原湿原も近くにあります。
美ヶ原高原：標高約2,000メートルに位置し、360度のパノラマが楽しめます。

これらの観光地を結ぶビーナスラインは、ドライブやツーリングに最適なコースです。四季折々の美しい景色を楽しみながら、爽快な高原の風を感じることができます。

ビーナスラインを構成する道路

ビーナスラインは、複数の国道、県道によって構成されています。

国道152号：茅野市街地の一部区間
長野県道192号茅野停車場八子ヶ峰公園線：茅野市街地から白樺湖まで
長野県道40号諏訪白樺湖小諸線：白樺湖から霧ヶ峰まで
長野県道194号霧ヶ峰東餅屋線：霧ヶ峰から和田峠まで
長野県道460号美ヶ原公園東餅屋線：和田峠から美ヶ原高原まで

これらの道路が複雑に組み合わさり、ビーナスラインを形成しています。

冬季閉鎖について

八島ヶ原湿原駐車場から美ヶ原の区間は、11月下旬から4月下旬まで冬季閉鎖されます。訪れる際は、事前に道路情報を確認するようにしましょう。

まとめ

ビーナスラインは、長野県を代表する観光道路の一つです。美しい高原の風景を楽しみながら、ドライブやツーリングを満喫できます。沿線には温泉やレジャー施設も充実しており、一日を通して楽しめるでしょう。ぜひ一度、ビーナスラインを訪れて、その魅力を体感してみてください。

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