ピアッジョ P.149

ピアッジョ P.149について

ピアッジョ P.149（Piaggio P.149）は、1950年代にピアジオ・エアロ・インダストリーズによって設計・製造されたイタリアの連絡機です。この航空機は、その優れた性能と信頼性から、特にドイツ空軍において長い間運用されることになりました。さらに、同機は西ドイツのフォッケウルフ社でもライセンス生産され、FWP.149Dとして提供されました。

開発の経緯

P.149は、既存のP.148をベースにした4座の連絡機として開発されました。設計は全金属製で、片持ち式の低翼単葉機という形状を持ち、引き込み式の降着装置が搭載されています。この機体は、4名または5名を収容可能であり、1953年6月19日には初飛行を成功させました。初飛行後は、主にドイツ空軍における訓練用機や多用途機としての利用が進められました。

ドイツ空軍向けには72機が製造され、さらにフォッケウルフ社では190機がFWP.149Dという名称で生産されました。これにより、P.149は多くの国で広く使われることとなりました。

運用経歴

ピアッジョ P.149は、1957年から1984年にかけてドイツ空軍にて使用されました。この期間中、機体は様々な任務をこなすために活用されました。その信頼性と運用の簡便さから、多くのパイロットに重宝されました。

また、P.149はドイツだけでなく、他国でも使用されており、イスラエル空軍、ナイジェリア空軍、スイス航空、タンザニア軍、ウガンダ軍などでもその運用が確認されています。これにより、ピアッジョ P.149は国際的にも評価される航空機となりました。

主な仕様

P.149の設計には様々な特徴があります。まず、乗員は1名であり、最大で3名または4名の乗客を乗せることが可能です。また、練習生を1名収容することもでき、学習機としての役割も果たしていました。以下に主要なスペックを示します：

• - 全長: 8.80 m（28 ft 10+1⁄2 in）
• - 全幅: 11.12 m（36 ft 5+3⁄4 in）
• - 全高: 2.90 m（9 ft 6+1⁄4 in）
• - 翼面積: 18.85 m²（202.91 ft²）
• - 空虚重量: 1,160 kg（2,557 lb）
• - 全備重量: 1,680 kg（3,704 lb）
• - エンジン: 1 × ライカミング O-435-A 水平対向エンジン、142 kW（190 hp）
• - 最大速度: 234 km/h（145 mph）
• - 巡航高度: 5,000 m（16,404 ft）
• - 航続距離: 925 km（575 miles）

P.149は、単なる連絡機に留まらず、多岐にわたる運用が行われた航空機として、航空史に名を刻んでいます。設計の洗練された点や、運用の多様性が評価されることから、この機体は今もなお多くの航空ファンに支持されています。

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