ピオ・マルマイ

ピオ・マルマイ

フランスの俳優、ピオ・マルマイ（Pio Marmaï）は、1984年7月13日に誕生しました。彼はストラスブールで、劇場に関わる芸術家の両親のもとに生まれ育ちました。父親のエンツォ・マルマイはストラスブール・オペラハウスでセットデザイナーとして、母親のキャチー・ストルブは衣裳デザイナーとして働いており、幼い頃から舞台芸術が身近にある環境が、後の彼のキャリアに影響を与えたと考えられます。

略歴

演劇の道を志したピオ・マルマイは、専門の学校で演技を学び、俳優としての基礎を築きました。2006年から舞台での活動を開始し、キャリアをスタートさせます。舞台での経験を経て、2008年には映画界に進出。ソフィー・フェレス監督の作品『Didine』でスクリーンデビューを果たしました。

映画デビュー後、彼はその才能を開花させ、次々と注目作品に出演するようになります。映画を中心に活動の幅を広げながらも、舞台やテレビドラマへの出演も続け、多様なメディアで俳優としてのキャリアを積み重ねていきました。彼の演じる役柄は多岐にわたり、シリアスなドラマからコメディまで、幅広いジャンルでその存在感を示しています。

特に、2018年に公開されたピエール・サルヴァドーリ監督のコメディ映画『トラブル・ウィズ・ユー』（原題：En liberté !）では、主要な役柄を演じ、その演技が高く評価されました。この作品での好演が認められ、第44回セザール賞において主演男優賞にノミネートされる栄誉に浴しました。惜しくも受賞は逃しましたが、これはフランス映画界における彼の地位が確固たるものになったことを示す出来事でした。

その後も精力的に活動を続け、現代フランス映画を代表する俳優の一人として数多くの作品に出演しています。その自然体でありながらも印象的な演技で、観客や批評家からの高い評価を得ています。

私生活

私生活では、パリ国立オペラで活躍するダンサー、シャーロット・ランソンとの関係が知られています。二人の間には、2020年に第一子が誕生したことが公表されており、公私ともに充実した日々を送っているようです。

主な出演作品

ピオ・マルマイはこれまでに多くの映画作品に出演しています。そのキャリアを彩る代表的な作品には以下のようなものがあります。

理想の出産 (Un heureux événement, 2011年) - ニコラ・マル（ニコ）役
ナタリー (La délicatesse, 2011年) - フランソワ役
間奏曲はパリで (La ritournelle, 2014年) - スタン役
おかえり、ブルゴーニュへ (Ce qui nous lie, 2017年) - ジャン役
クリスマス・カンパニー (Santa et Cie, 2017年) - トマ役
トラブル・ウィズ・ユー (En liberté !, 2018年) - アントワーヌ役
フェリチタ! (Felicità, 2020年) - ティム役
パリ、夜の医者 (Médecin de nuit, 2020年) - ディミトリ役
スーパーヒーローへの道 (Comment je suis devenu super-héros, 2020年) - モロー役
分裂 (La fracture, 2021年) - ヤン・キャロン役
あのこと (L'événement, 2021年) - 教授役
ダンサー イン Paris (En corps, 2022年) - ロイック役

これらの作品を通して、彼は多様なキャラクターに息を吹き込み、観客に深い印象を残しています。今後のさらなる活躍が期待される俳優です。

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