ピクシー (ガンダムシリーズ)

ピクシー（PIXY）

ピクシーは、人気アニメシリーズ『ガンダムシリーズ』において登場する架空の兵器であり、有人操縦式の人型ロボット兵器である「モビルスーツ」（MS）の一種です。この機体は、1995年にリリースされたスーパーファミコン用ゲーム『機動戦士ガンダム CROSS DIMENSION 0079』のシナリオ「死にゆく者たちへの祈り」から初めて名称が登場しました。RX-78 ガンダムを地上戦に特化させた設計となっており、非常に高い機動力を誇ります。

多くの製品や後のゲームにおいて「ガンダム・ピクシー」と表示されることもあるが、原作では単に「ピクシー」として知られています。この点からも、作品による名称の揺らぎが見られます。

デザイン

ピクシーのデザインは著名なメカニックデザイナーである大河原邦男によるもので、忍者をモチーフにしたとされます。このことは、デザインにおける機敏さや隠密性が意識されていることを示しています。具体的には、左肩部分にはジオン軍のザクレロに似たエンブレムが施されており、ユニークな外観を与えています。また、頭部は『機動武闘伝Gガンダム』に登場するガンダムマックスターに似ているため、ゲームの攻略本などではその点がネタにされていることもあります。

機体の性能

ピクシーは、アポジモーターの増設により、その瞬発力はRX-78-2 ガンダムを上回り、地球圏での最速とされていました。また、装甲には対実弾兵器用のものが使用され、詳細は不明ながら「ビーム・ステルス・コート」が塗布されています。このように、軽量化されている反面、教育型コンピューターは搭載されているため、作戦の際には頼もしい存在となりました。

この機体は一年戦争の終盤に、連邦宇宙軍、陸軍、海軍、空軍の協力によって開発された次世代MS開発計画「G-4計画」で陸軍主導で作られたと考えられています。合計3機が製造されており、1号機はベルファスト、3号機はアフリカに配備され、シナリオには2号機が登場します。しかし、アムロ・レイのもとに送る任務を受けたアルバトロス輸送中隊は、ジオン公国軍の襲撃に遭い、最終的には目的を果たせずに撤収する運命にあります。

武装

ピクシーには様々な武装が搭載されています。固定武器として60mmバルカン砲が頭部に内装されており、連邦軍のモビルスーツに共通の装備です。白兵戦重視のため、90mmサブマシンガンも採用されており、通常は銃身が短いタイプが使用されます。さらに格闘戦用の武器としてビーム・ダガーが搭載されており、これを使っての二刀流攻撃も可能です。この武器は2号機専用とされましたが、後の作品でも多くの機体に搭載されています。

劇中での活躍

宇宙世紀0079年10月9日、ピクシーの2号機をホワイトベース隊に届けるため、アルバトロス輸送中隊が任務に入ります。この中隊はジオン公国軍からの襲撃に何度も遭い、護衛小隊のボルク・クライ大尉はピクシーの使用許可を求めますが、断られ続けます。しかし、最終的に彼は独断で機体を起動し敵部隊を撃退し、以降、さまざまな戦いを繰り広げます。しかし、本隊撤収の際にはピクシーは砂漠の中に取り残され、その後一騎討ちが行われることになります。

その後の物語でも、ピクシーは様々なバリエーションで登場し、リリス・エイデンの専用機としての改修も行われます。最終的には、彼女の装備による実戦的な改修がなされ、様々なミッションをこなしていく姿が描かれています。

このように、ピクシーはガンダムシリーズの中で特異な存在であり、多くのファンに親しまれるメカとなっています。

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