ピサ (装甲巡洋艦)

装甲巡洋艦「ピサ」の歴史

「ピサ」はイタリア海軍に所属する装甲巡洋艦で、2等戦艦としての役割を果たした艦艇です。「ピサ級」としても知られ、その名はイタリア北部に位置するピサ市に由来しています。

艦の建造と初期の活動

この艦は1905年2月20日にリヴォルノのオルランド造船所で起工し、1907年9月15日に進水しました。完成は1909年9月1日で、艦体の設計や装備には最新技術が投入されました。

「ピサ」は、1911年に始まったイタリアとオスマン帝国との戦争、いわゆる伊土戦争において重要な役割を果たしました。1911年9月29日、戦争開戦時には第1艦隊第2戦隊の旗艦として、エルネスト・プレスビテロ少将の指揮のもと活躍しました。

伊土戦争での任務

イタリアはトリポリ・キレナイカ沿岸の封鎖を宣言し、「ピサ」はその任務を担いました。艦は初めにトリポリ周辺の封鎖に従事し、その後、10月15日にはデルナの占領作戦に参加しました。この戦闘では、艦からの砲撃により町が攻撃され、10月18日にはデルナが占領されました。

その後、「ピサ」は他の艦艇とともにトブルクやZuaraへの護送任務にも従事しましたが、悪天候などの影響で上陸が成功しなかったこともありました。1912年4月にはエーゲ海にてオスマン艦隊に対する作戦を行い、様々な局面で艦隊の活動が続きました。

第一次世界大戦への参加

1915年5月、イタリアがオーストリア＝ハンガリー帝国に宣戦布告すると、「ピサ」はターラントの第1艦隊第4戦隊に配属され、ここでも旗艦の役割を果たしました。この時期、オーストリア＝ハンガリー帝国海軍はイタリア沿岸に対する攻撃を強化しており、「ピサ」もその防衛に関与しました。

しかし、1916年に「アマルフィ」が潜水艦により撃沈されると、以降は大型艦の出港が減少し、艦艇は慎重に行動するようになりました。

晩年と除籍

「ピサ」は1921年に海防戦艦に類別変更され、その後は練習艦として士官候補生の訓練に使用されました。1925年には水上機運用のための改装が施され、1937年4月28日に除籍され、その後解隊されました。

「ピサ」の生涯は、海軍の歴史における重要な一部分を形成しており、その戦歴は今なお語り継がれています。

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