ピュンピュン丸

アニメ『ピュンピュン丸』の概要

『ピュンピュン丸』は、つのだじろうの漫画『忍者あわて丸』を原作にしたテレビアニメであり、1967年7月3日から9月18日まで、そして1969年12月29日から1970年3月30日まで、NET（現在のテレビ朝日）系列で放送されました。この作品は、全26話が予定されていましたが、放送中に第12話までで一旦中断され、次の放送まで2年以上の空白が生じました。

制作と放送の経緯

アニメの第1期が放送されるにあたり、原作漫画も同時期に『週刊少年キング』に連載されました。連載は1967年の26号から44号まで続き、つのだじろう自身によって描かれたこの作品は、後に単行本化がなされました。単行本は虫プロ商事や双葉社、青林堂からそれぞれのコミックスレーベルで出版されたものの、『ピュンピュン丸』名義での出版は行われていません。

ストーリーの概要

物語の中心は、「なんでもOK事務所」に所属する主人公のピュンピュン丸と弟のチビ丸が、さまざまなトラブルを解決する様子です。彼らの活動は、忍者や侍が存在する時代背景を持ちながらも、近代の兵器や怪獣、サイボーグなどが登場するユニークな設定が特徴です。彼らが繰り広げるドタバタ劇は、視聴者を楽しませました。

タイトルの誤解

面白い点は、第2期の放送時に新聞の番組表では「花のピュンピュン丸」として紹介されたことです。この誤解は1970年代に発行された文献にも見られ、当時の多くの資料でもこの名称が使われていました。しかし、1980年代後半以降、文献やメディアの表記は「ピュンピュン丸」に統一され、DVDもこのタイトルでリリースされています。それでも「花のピュンピュン丸」と呼ぶ人々が多く残っているのも興味深い事実です。

主な登場キャラクター

このアニメには魅力的なキャラクターが登場します。まず、主人公のピュンピュン丸は、赤と黄色の横縞模様の服装をした甲賀流の忍者です。ぶっきらぼうですが意外に腕力があり、主にけん玉を武器として使用します。彼の弟チビ丸もまた、特徴的な白いダブダブの忍者服を着ており、常識人でありながらも独自の言動で物語を盛り上げます。

事務所の所長は、資金面で苦労しながらもピュンピュン丸とチビ丸を工作に送り出すキャラクターです。ピュンピュン丸に片思いするケメ子や、美貌の伊賀忍者さゆりも登場し、物語を彩ります。敵役である風魔一族や、その頭領フーマンなど個性豊かなキャラクターたちも印象的です。

スタッフと音楽

『ピュンピュン丸』の制作は東映動画（現・東映アニメーション）によって行われ、音楽は小川寛興が担当しました。オープニングテーマ「ピュンピュン丸の歌」やエンディングテーマ「風といっしょに」は、物語の雰囲気を盛り上げる要素として多くのファンに親しまれています。

まとめ

『ピュンピュン丸』は、アクションやユーモアが詰まった楽しい作品であり、個性豊かなキャラクターたちと共にトラブルを解決していく冒険が観る者を引き込む魅力を放っています。まさに時代を超えて愛される名作として、多くのファンに親しまれる理由がここにあります。

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