ピラミッド駅 (パリ)

ピラミッド駅の概要

ピラミッド駅（Gare Pyramides）は、フランス・パリの1区に位置する地下鉄駅で、パリメトロの7号線と14号線が交差する重要な交通拠点です。駅名は、1798年にナポレオン1世がマムルークを打破したエジプト遠征に由来しており、進軍路にあたるピラミッド通りの近くに位置しています。

歴史の歩み

この駅は、1916年7月1日に7号線のオペラ駅からパレ・ロワイヤル＝ミュゼ・デュ・ルーヴル駅間の開通に伴って開業しました。当時は第一次世界大戦中であり、材料が不足していたため、簡素な石で外装が施されました。その後、1998年10月15日には14号線が開通し、マドレーヌ駅からビブリオテーク・フランソワ・ミッテラン駅にかけてこの駅が接続されました。この開通に合わせて、7号線側に乗換用ホールが新設され、プラットホームも改修されました。

駅構造

7号線の特徴

ピラミッド駅の7号線部分は、オペラ通りの地下に沿った位置にあり、2面2線からなる相対式ホームとして設計されています。アーチ型の天井や壁は白いタイルで覆われ、広告枠は特有の「Ouï-direスタイル」と呼ばれるデザインが施されています。駅名板にはエナメル加工が施され、パリジーンフォントが使われており、視覚的に魅力的です。

14号線の特色

14号線の部分は、特定の道路に沿わずに配置されており、こちらもアーチ型の天井を持つ相対式ホームです。ここにはフルハイトホームドアが設置されています。その天井にはフランスのアーティスト、ジャック・ティッシニエによる「Tissignalisation no. 14」という作品があり、エナメル加工された1000枚の直径16センチのスチール製ディスクが使用されています。それは、パピルスの葉を象徴するデザインとなっています。また、同様のデザインが14号線のマドレーヌ駅にも見られます。

出入口の配置

駅には3つの出入口があり、それぞれオペラ通り、エシェル通り、そしてピラミッド通りに面しています。これにより、周辺の利用者にとってアクセスがしやすくなっています。

利用状況

RATPによると、ピラミッド駅の2019年の年間乗客数は約6,069,724人で、パリメトロの全302駅中で59位でした。しかし、2020年には新型コロナウイルスの影響を受けて乗客数が大幅に減少し、3,048,580人と半減しました。2021年には少し持ち直し、年間乗客数は3,962,698人に増加しましたが、それでも全駅中で56位に留まっています。

駅周辺と日本人街

ピラミッド駅周辺は、オペラ地区の中でも特に日本人街として知られ、日本食レストランや日本食料品店が多く立ち並んでいます。例えば、来々軒、やすべえ、藤プロなど、さまざまな日本料理店があります。また、ジュンク堂書店やブックオフ、日系旅行代理店、免税店、さらに日本語窓口を持つ銀行も周辺に位置しています。

主要スポット

駅周辺の目立つ施設には、ノリンスキー・パリ＝イヴォーク・コレクションといった5つ星ホテルや、国立住宅庁、各銀行の支店などがあります。このように、ピラミッド駅はパリの文化や国際性を象徴する場所となっています。

もう一度検索